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「小原組~ALL OUT~」 2009/10/5

『朱紺スポーツ』vol.15

投稿日時:2009/10/05(月) 04:02

【BKオーライ! WTB松野尾2トライ】

 今年の関学はFW陣が攻撃力抜群?いやいやBK陣も黙ってません。序盤から得点ムードが流れるなか、WTB松野尾(社3)がリーグ戦でのBK陣第1号トライを決める。長野(社3)も今季初トライを飾るなど、両ウイングが存在感を見せつけた。



BK陣第1号]

 チームは先制点を挙げ、狙うはさらなる追加点。ターンオーバーで攻撃に転じるとボールは松野尾に渡った。相手DFをステップと片腕1本で交わし、あとはゴールラインまで一直線に駆け上がるだけ。インゴールに到達すると豪快にダイブし、今季初トライを飾った。


 「前の試合で得点したのがFWだけ。BKで取りたい」。攻撃力を爆発させた開幕戦で、周囲をにぎわせたのはFW陣。むろんチームにとっては嬉しい限りのことだが、無得点に終わったBK陣の一員としては悔しさに苛まれた。「BKで点取ろう」と胸にとめ決めた一発は、BK陣第1号でもあった。


 後半開始早々にも、SO渕本(社3)と意思疎通が成されたパスを受け2本目のトライを決めるなど活躍を見せた松野尾。チームの勝利に貢献した。


[WTB一本で]

 高校時代はCTBでプレーしていたが、昨年からWTBへの転向を指示された。「(CTBを)やりたい気持ちあったけど」と振り返る。今年の春はCTBとポジションを行き来したが、リーグ戦に入ってからはウイング1本に気持ちを固め試合に臨んでいる。スタメンでウイングの片方に名前を並べるのは昨季のチーム得点王・長野(社3)。同回生だからこそ「負けたくない」とライバル心をのぞかせた。


 調子に波が無いのが、彼の魅力。「Aで出続ける」。そう意気込むウインガーは、安定感を武器にレギュラーの座を不動のものにしていく。


【『朱紺スポーツ』vol.15】


試合詳報:大体大戦

投稿日時:2009/10/05(月) 03:53

【大体大戦 試合詳報&観戦記】


▲立て続けに3トライ目を許した直後のワンシーン。


 開幕戦で見せた攻撃力もそのままに、この日もFW陣が猛攻をしかける。モールプレーを中心に、試合を作っていく。HO緑川(商3)の2試合連続トライで先制点を挙げると、そこから点を重ねる。今試合からスタメンに復帰したナンバー8大滝(社4)も、一瞬の判断力を生かした突破を幾度となく図りインゴールを割る。前半終わって24-0と、快勝ムードが漂った。


 後半開始早々はWTB松野尾(社3)がSO渕本(社3)とのアイコンタクトから、ライン際でパスを受けトライを決める。「BKで点取りたかった」と開幕戦0得点のBK陣の悔しさを晴らす活躍を見せた。「点差空くまではBKはがまんして、FWが頑張る」と主将・小原(社4)が語るようにそれでも狙いはFWを軸に置いていたが、チームは攻撃力を発揮させ、後半14分には45-0としていた。


 そこからリザーブを投入するプランどおりの展開で一気にけりをつけるそれが描いた青写真だったが、ここから状況は一転。大体大が流れを引き寄せ、立て続けに自陣を落とされる。「気のゆるみ」と誰もが口を揃える。最後の最後にWTB長野(社3)が今季初トライを決めスタンドを沸かせるも、ノーサイドの瞬間、グラウンドには重苦しい雰囲気が流れていた。


 50-21で開幕2連勝。スコアを見れば、『快勝』と言いたいところだが実際の内容は異なる。勝ち星とは別に、課題は山積だ。この1週間確認してきたスローインなどのセットプレーも「研究されてる」と大幅な見直しが必要。BK陣の攻撃参加が見られたオフェンス面でも、「まだまだ」と主将の口は辛い。


 この日の大体大戦直前のカードで、強豪・同大が摂南大に敗れる番狂わせが生じた関西大学リーグ。この先、どのような様相を呈するのか予想はつかない。その混迷の戦国絵巻のなかでも小原組が為すべきことはただひとつだ。「目の前の試合にどれだけやれるか。それが関学。そこをシビアにしていきたい」。プレー面と精神面の両方でチームを修正ラインに乗せる。そうすれば、内容の伴った白星は自ずとついてくるはずだ。

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