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「小原組~ALL OUT~」

インタビュー『私の務め。』

投稿日時:2009/12/02(水) 19:32

 ときに外部との関わりに真っ先に出て行き、ときに内部を円滑に進めるために奔走する。関学ラグビー部の中枢ともいえる、主務・小島祥平(文4)、副務・小田村智子(文4)が語る〝自分たちの務め〟



 初めにお互いの主務、副務に就任した経緯は

小島(以下、K)「(主務に)なる半年前に副務として勉強してたんで、そこから主務にそのまま」

小田村(以下、O)「『MG代表』でも良かったけど、去年は『主務2、副務1』で今年は副務を2人って形にしようと」


それぞれの仕事とは

K「スタッフのキャプテン。スタッフをまとめたり、調整したり。あと、チーム全体をまとめるのも仕事。部の運営全般。部の環境整備も」

O「学校関係と、MGの仕事の管理かな」


勉強していた頃と比べて、実際に主務になってみてイメージしてたものとの違いとかは出たり?

K「した。部の4回生としての責任の重さを感じて。先輩の横で仕事してきてたけど、分かってるつもりで分かってなかった。言葉、行動に責任があるなって感じ。

 (状況にあわせて)決断すること、我慢すること、様子を見ることの使い分けが必要かなって」


いつも仕事に奔走している。仕事量はどんなものか

K「部が注目されてて、学校だったりマスコミだったりの対応することが増えてる。仕事たくさんあるなと思って。とんちゃん(小田村の愛称)と協力して。忙しいけど、なんとかやっている」


MG代表』と『副務』で違いなどは

O「気持ちの持ちようかな。副務なったんやし、MGばっかり見んと。主務がMGに仕事ふるときとかにアドバイスを。

 内容は変わってないけど、プラスアルファで変わった面が」

K「正式な場に出やすくなったとも」

O「これまでよりは、主務と一緒に行動できてるかなって」


小島自身は元プレーヤーだった。スタッフに転身する際の心境は

K「辞めるってのは、すごい決断はしたけどラグビー部に入った動機が『ラグビーが好きかどうか』を確かめたくて。その目的を達成するのは、どのポジションでも一緒。オレの代わりに体はってくれる人はおるかもしれんし。主務やれるやつおるかなって話あったときにオレしかいなかったりで。ラグビーは15人が適材適所に戦う競技。プレーはしてないけど、主務はポジションの一つ。後悔はないし、ベストな選択やと思っている」


やってて良かったと思える瞬間は

K「まだきてへんな!日本一を達成するまではないと思う。目標は達成できてへんから、、満足できへんし満足することは一回もないな」


元プレーヤーという立場で、選手たちの気持ち、考えは理解しやすい主務になりえる

K「それがオレの役割。プレーヤーの気持ちは上乗せして、それとオレの考えをうまいこと合わせて、一個一個仕事をやってる感じ」



小田村は高校時代もMGで、大学でもMG業。学生生活の集大成をどんな気持ちで

O「高校も今までも、効率良くとかスタッフの立場としてやらなあかんこととかは分かってて。けど、それが選手に当てはまるかは分からんくて。今年の1年はコジ(小島の愛称)も橋本(憲典=商3=)もおるし、選手の意見、気持ち聞けるかな。ほんまに自分が良いと思ってる仕事は今年は出来てるかなと思う」


今シーズンは昨年の優勝もあって注目される。そう実感したり

K「あるな。去年の成果で表彰されることもあるし。去年の先輩が残してくれたことを忘れんように、ありがたく感じとかなあかんとは思ってる」

O「何かするとき、受付とかしてたら人の反応が。関学の関係者じゃないけど『関学の応援です』とか。直接声をかけてもらうことも増えたし。

 去年があったから、来年以降の続くように、今年も勝ってもっと確実なものにしたいなぁと」


今年は上半期に慶応大との交流試合というビックイベントもあった

K「ラグビーでああいう、会場を貸し切ってイベントするのが自分が入学してからは一回も無くて。主務なって時間経ってなかったし、必死やった。無事に終わることをずっと考えてた。そんな大きなトラブルなく終わったから、やってきたことは間違ってなかったって自信になった」

O「自分の代で大きなイベントの1回目できたのは誇り。自分的にも、スタッフも協力して頑張って。終わってみれば盛り上がったし、良い出来事だった」


それも含めて春は対外試合13連戦という例年以上の仕事もあった

K「人数増えたから、ちゃんと試合組むのが難しくて。ひとりの出れる時間短いから、たくさん試合組めたらいいなって。スタッフとして大変やったけど、計画通りに毎週組めたのは良かった」

O「たしかに色々変えたし




特に変えた、変わった点をあげるなら

O「去年は体育会員同士のつながりがすごくて(自分たちの代が)希薄なのが悔しくて。優勝したときに盛り上がったのは周りのおかげ。どう恩返しできるかを考えるようになったのが変化」

K「スタッフも増えて、いろんなことで仕事を分散するようにも。まとめてチェックする役をせなあかんようになった」

O「体育会の行事にも積極的に参加するようにも。注目してもらってるから」

K「仕事やりながら、試行錯誤」


そしてリーグ戦をむかえた

K「一日一日適当な日を過ごしたこと無かったし。毎日色々とやってたから、関西の他のチームにはスタッフも選手も負けてる部分はないと思ってたし。やってきたことには自信を持ってリーグ戦に臨めた」

O「MGとしてもスタッフとしても、はるなさん(ひとつ前のMG代表)の代には負けたくないって思いがあって。観客動員数とかイベントで、ひとつでも出来ることを、と。結果残すのはリーグ戦だから、ここでは負けたくないと」


シーズンも残すは2ヶ月。どういう風に過ごしたい?

O「こっからはリーグ戦を盛り上げるしかないやろ!出来ること限られてるし、いままでやってきたことが勝手に出てくる。勝ってくれると思うから、選手に任せて。自分たちの出来ること少ないけど、できることはしようと」

K「一日一日『ALL-OUT』してってやつ。やりきるだけ。毎日、一所懸命やってたら後悔なんてありえない。

 関学ラグビー部に期待されることは大きい。関東相手にやれるかとか。関学のメジャー競技どころが負けてもうてるし、体育会からも、親とかからも。それを感じつつ、感謝しつつ、『ALL-OUT』で。たぶん結果はついてくる」


では最後に一言

K「この1年、必死に頑張ってきたし、いろんな評価あると思うけど、必ず結果出ると信じている。ぜひ会場に足を運んで、応援よろしくお願いします」

O「応援してくれるだけで、ほんとありがとうございますやし感謝してます。みんなのためにも勝つんで、試合観にきてください!」

 


 


■小島祥平(こじま しょうへい)/文学部4年生/関西学院高等部/主務/171㌢、80㌔/今年度、主務。選手、スタッフ総勢120人をまとめあげる。

■小田村智子(おだむら ともこ)/文学部4年生/御影高/副務/156㌢/今年度、副務。持ち前の明るさで仕事をこなす。