「緑川組~MOVE~」 2010/5/3
『スピリッツ短信』5/4
投稿日時:2010/05/03(月) 18:49
世間はゴールデンウィーク。そして緑川組にとっても価値ある日が続いた。4月29日は法政大の関西遠征に合わせての、そして5月1日には同志社大との合同練習が行なわれたのだ。(法政大との練習については『スピリッツ』VOL.3をご覧下さい)
▲するどい動きを見せる與座大樹(文4)
朝一番から行なわれた同大との合同練習。FWとBKのパートに分かれてメニューは組まれた。FW陣は同大出身である萩井コーチのもとでスクラムを猛練習。A、Bの2セットが交じりながら真正面からぶつかった。体格差は歴然で関学FWは圧倒される場面も。「(去年から)1人しか変わっていない。向こうがあれぐらい出来て、当たり前」。シーズン序盤ということもあり、分の悪さが目立ったがスクラムの先頭に立つ主将は冷静そのもの。逆に押し返すことが出来たスクラムの直後にはすぐにメンバーたちを集め、確認作業を行なった。「負ける気はしなかったが、押された。けど、見込みはある」。FW陣はまだまだこれからだ。
一方のBKは対法政大のときと同様に動きに動いた。組織的な部分やラインアタックディフェンスでは相手を上回る。「やってきたことがちょっとずつ。実戦でも出来るようになってきた」(長野)。目指す『機動力』ラグビーははっきりと成長の一筋をたどっている。
普段とは異なる相手、環境で戦うことが何よりの刺激になる。「それぞれの組み方もあるし、負けられへんのもある。自分たちのマイナスな面も見えてくるから」(緑川)と合同練習の意味合いは大きい。あとはそれを貴重な機会であると認識し、そこで得るものを吸収することが大事。すべては日本一という目標のためにあるのだから。■
▲数えきれないほどのスクラムの本数をこなした
※同大との合同練習が行われたこの日、取材班が目をつけたルーキーを取り上げた『スピリッツ』vol.4も掲載中!そちらもご覧下さい
『スピリッツ』vol.4
投稿日時:2010/05/03(月) 12:26
長野(社4)に次ぐ、第2のスピードスターここに在り!その男の名は原田遼(人1)。50mを5秒台で走り抜ける彼は、関学ラグビー部の期待の新星だ。

【憧れの選手】
原田は小学生の頃、陸上に打ち込んでいた。当時の憧れは長野。そう、関学が誇るスピードスター、長野直樹のことである。長野も中学生時代には陸上をしていて、陸上界では知らない人がいないほどの実力の持ち主だった。その憧れの長野が高校からラグビーを始めたと聞き、原田は衝撃を受けた。「じゃあ俺も―」と始めたラグビーが今では、日本一を目指すほどのものへ。
原田は大学進学の際、関学か同大の選択に迫られた。関学には陸上、ラグビー両方において尊敬する選手である長野がいる。そして高校時代からの先輩、小原渉(人3)の存在。選手達の意識の高さに加え、恵まれた練習環境。原田にとって関学は最高の場所だった。「関東を倒すならここしかない」。そう思い、関学への入学を決めた。
また、尊敬する選手を尋ねると「長野さん!」と即答するほどの大好きっぷりで、周囲から冷やかしが入るほど。当の長野も「原田は足が速いだけじゃなくて、ガッツもある。ひるまずにタックルいけてるし、いい刺激になる」と、弟分、原田を認めている(?)ようだ。
【驚異的速さ】
関学の練習に参加し始めて約1カ月が経った。「高校と大学のラグビーは激しさが全然違う」と原田は言う。高校時代にはスピードで勝負できていたが、大学ではそれだけでは通用しない。コンタクトの面での未熟さを実感した。今後はスピードの落ちない体づくりが課題だという。
しかし、スピードに関して原田は部員からも一目置かれる存在。持ち前の俊足でフィールドを縦横無尽に駆け回る。練習中には「原田をマークしろ」との声があがるほどだ。さらに摂南大との1年生デビュー戦でも驚異的スピードで一気に走り抜け、トライを決めるなど、存在感をアピール。そして1年生にしていきなりのAチーム入りを果たした。
原田の次なる目標はレギュラー入り。そして「長野さんと国立で一緒にプレーすることが夢っス」と明るく語った。この夢を叶えるチャンスは今年1年間のみ。関学の2人のスピードスターが、国立のフィールドを駆け抜ける姿を見ることはできるのだろうか。その日の訪れを待つばかりである。
緑川組の「MOVE」をまさに象徴する原田。1年生らしい初々しくもスピード感のある大胆な彼のプレーは、関学ラグビー部に新たな旋風を巻き起こす。
▲念願の2ショットに笑顔の原田(左)
(記事=篠原沙耶 写真提供=坂口功将)
2010年5月
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