「緑川組~MOVE~」
『スピリッツ』vol.31
投稿日時:2010/12/14(火) 17:30
これが最後の闘姿?4回生の引退試合として設けられた三菱電機戦で、主務・橋本憲典(商4)とトレーナー代表・大崎怜(商4)が久々のプレー姿を見せた。普段は縁の下でチームを支える2人は、MOVEするも試合後はバテバテだった。

『スピリッツ』vol.31
Aチームのメンバーを除き、4回生全員がスコッドに名を連ねる恒例の『4回生ゲーム』。もちろん、スタッフの面々もジャージを身につけ、ピッチに足を運ぶ。その姿に同期たちは歓迎の声をあげ、後輩たちは声援をおくる。今年は主務・橋本とトレーナー代表・大崎が久々のプレー姿を見せた。
出番を控え、緊張した表情を見せていたのは橋本。2年半ぶりのピッチには、HOではなくPRとして立った。「ブランク感じました」と、自身はトップスピードで走っていたつもりでも、周囲からは「遅い!」と厳しい突っ込みが入った。そんな主務にも見せ場が。SO與座大樹(文4)がインゴールまで駆け抜けたのちに、橋本にボールを手渡す。「仲間の優しさということで。つないでもらったボール、おかしてもらいました」。これもトライ?かは分からないが、仲間との絆を実感させた。
橋本に続いて出場したのは大崎だ。こちらは高校1年生次以来のプレー。ディフェンダーをかわし、ゲインするなど軽やかな姿を見せた。「ラグビー自体をやってないんでね。抜けただけでも頑張ったんじゃないかな」。また、高等部出身の多い学年とあって、感慨げにも。「竹内、河合、陸(藤原)たちも覚えてないくらい、ラグビーも久しぶりで。楽しかったスね」。トライも決め、笑顔をはじけさせた。
2人とも出場時間は少ないものだったが、普段からプレーしてない事実を考えれば、それも過酷。くわえて試合後のフィットネスも課せられ、バテバテだった。それでも「4年生のみんなと一緒に出れて良かったです」と橋本が言えば、大崎も「最後の最後にラグビーできて良かった」。
『4回生ゲーム』が済めば、残りシーズンは本来のポジションに戻り、〝選手たちのために〟それぞれの仕事に専念する。この日2人が見せたのは、ラガーマンとしての最後の姿だった。
(記事=朱紺番 坂口功将)