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「緑川組~MOVE~」

『スピリッツ』vol.35

投稿日時:2011/02/01(火) 01:14

 体育会フレッシュマンキャンプにおいて30日、ラグビー部の萩井好次氏が講演を行なった。『在り方』をテーマに掲げ、90分のあいだ体育会員たちに説いた。




 緊張した素振りなど微塵も見せず、体育会員たちの前に姿を現した萩井氏。「ラグビー部員もいるので、話しにくさはありますが」と笑みをふくませながら、講演は始まった。


 テーマは『在り方』。これまでの1年間を体育会で過ごし、そしてこれから2年目をむかえようとするフレッシュマンたちに、それぞれの〝在り方〟について説いた。話の大筋は、自身の学生時代とリンクさせたもの。苦しいスタートながら転がってきたチャンスを掴んだ1年目、重い故障をかかえながら過ごした2年目などなど。ときには甘い青春話も交え、体育会員たちの聞く耳を集めた。


 進行のなかで、いつも指導する現役ラグビー部員たちに質問を振る場面も。この1年間を「感謝してやってこれた。充実した1年でした」とLO臼杵春吉(法1)が振り返れば、次なるシーズンにむけ「先輩に一歩でも近づけるように。実力つけてファーストジャージ着けて試合に出たい」とHO今村次郎(国1)は誓った。「ラグビー部員が視線を逸らす」と会場の笑いを誘いながら、部員たちの発表する姿に萩井氏は満足気にうなずいた。


 最後の20分は自身が学生時代に後悔した点をもとに、『文武両道』『主体性』『謙虚さ』を訴えた。90分という限られた時間ながら、内容は濃く、終わり際には万雷の拍手が送られた。「なにか一つでも引っかかってくれたら」と、『在り方』について断定することなく、体育会員たちが各々で導き出せるように諭した萩井氏。「みんなのこと応援しています!」と、これからの体育会を担うフレッシュマンたちにエールを送り、講演会を終えた。■

(記事/写真=朱紺番 坂口功将)