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「緑川組~MOVE~」 2010/5

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イメージポスター<慶應義塾大戦>WEB限定

投稿日時:2010/05/29(土) 15:15

 5月30日の慶応義塾大学との定期戦のイメージポスターをWEB限定で公開。話題となった某SF映画テイストただよう新作は・・・

<ポスター>


■5月30日/慶応大日吉グラウンド/14時キックオフ

『Re:START,RE:MOVE』

投稿日時:2010/05/27(木) 03:06

 それは緑川組が発足して以来始めて、朱紺の2色で彩られたファーストジャージを身に着けて戦う機会。とめどなく降り続いた雨のなか5月23日、関東学大との定期戦が行なわれた。それはチームにとって『第2の開幕戦』を意味していた。




【ある1つの事実】

 「若かったのとぼくらが落しこめてなかったのと」


 主将は口にした。反省の弁を交えながら。


 チームが発足してから数ヶ月が経った。練習、実戦ともに着実に数をこなしていっている。成長の日々、と同時にそこには常に反省が伴う。


 5月16日、関西ラグビー祭り。近鉄との試合が終わりレセプション後の全体集合のとき。一旦、解散の号が上がった後にAチームのメンバーが集められた。険しい表情を浮かべる大崎監督を中心に、選手たちの顔はさえない。


 真相は見たものにしか分からない。事実それがどういったものだったかも。けれども、答えは『部歌の斉唱』にあった。レセプションの場にて、彼らがしっかりと部歌を歌えなかったという事実。


 それから1週間後、定期戦を前日に控えたミーティング。ここで翌日のAチームのメンバーにジャージが手渡される。そのミーティングが始まる直前まで、部員たちはそれぞれ何らかの紙を手に口ずさんでいた。「甲~の山下


 やがて始まったミーティングではジャージが渡され、そして監督、コーチが選手たちに檄を飛ばす。終了後には先輩が後輩を捕まえ、部歌を唱えさせた。OKサインが出るまで、だ。


【現状は】


 一言でいえば、このチームは〝若い〟。あらゆる面で、それを実感させる。部歌の件は最たる例だ。


 いま現在のAチームは、それこそ今年から初めてメンバー入りした者もいる。念願かなった2年生もいれば、戦力として期待されている1年生も。


 だが、若いがゆえにいまだファーストジャージの重みを、レギュラーチームとして試合に出る意味を、知らない。知らないことはなくても、それが表面には出ていない。経験年数といってしまえばそれまで。けれども1年サイクルで動く学生スポーツにおいては最重要項目。チームが〝若い〟なら、なおさらだ。


 オープン戦シーズンが本格化して1ヶ月。Aチームとしては4試合を消化した。結果はもちろんだが、それ以上に「自分たちのラグビー」を最大限に発揮することに重きを置いている。その一方で、常に聞く声がある。「緑川と長野しか声出てない」と。


 Aチームに名を連ねる上級生しか声が出てないのだ。攻撃の場面もさながら、失点シーンなど顕著。チームを鼓舞する者に学年など関係ないのに。


 プレー中の意識、部員としての自覚。あらゆるものがこの数ヶ月で反省材料として出てきた。それがはっきりとしたからこそ、関東学大との定期戦はおあえつら向きだった。


 いま一度問う、朱紺のジャージを着る意味を、と。そう銘打つにふさわしい『第2の開幕戦』となった。



▲ファーストジャージの重みを説く緑川


 「ファースト着るっていうのは、選ばれたなかで代表として出るということ。ファーストジャージの重みを感じたら、最後まで試合をあきらめない」。前日のミーティングでメンバーたちに緑川が説いた。高校時代に日本一という形でそれを身に染みて知り、大学でもこれまでの3年間ぶらすことはなかった。主将としてむかえるラストイヤーも変わらない。


 「ジャージに対して誇りを持って戦えば、もっといいゲームできるかなって」


 力強く翌日への抱負を語った。


 その翌日の23日、ついにお披露目となった朱紺色の緑川組。2010年シーズンを戦う姿がイメージしやすくなった。あとは選手たちがどうした戦いぶりを見せるか。


 試合は80分の戦いの末、敗れた。後半に長野のトライで追い上げるまでは良かった。しかし、その直後に気の緩みから追加点を許すと勝敗は決した。「あの失点がすべて」と長野はぽつりと漏らした。


 反省点ができた。ディフェンス面は途中まで、FW陣は一からやり直し、個々の差は関東勢とは差がある、山積みだ。プレー面の課題は浮き上がったからには攻略するしかない。それはこれからの課題。

 一方で主将に聞いてみた。ファーストにふさわしい試合ぶりは出来たか?選手たちに見られたか?


 「だいぶ出来てきたかな。コールできたし


 どしゃ降りのなか、選手たちが声を出せていたことに主将は満足げな表情をうかべた。


【朱紺の闘士として】


 まだまだ、だ。緑川はチームのことをよくそう話す。伸びしろに期待するからこその台詞。そして意識の差を感じるからこそ、たたき上げるための台詞。


 関学ラグビー部としての自覚を再認識した、『第2の開幕戦』からチームは再始動した。けれども、〝まだまだ〟。


 礼儀や姿勢、意識をふくめて朱紺のジャージを身につけるにふさわしいか。それはこれから続くシーズンにおける、彼らの戦いぶりで分かることだろう。 



(写真/記事=朱紺番 坂口功将)

『スピリッツ』vol.7

投稿日時:2010/05/24(月) 03:07

 これがトライゲッターの姿だ!どしゃ降りのなか行なわれた関東学院大との定期戦。勝利は逃したが、4年生の両ウィングがそれぞれトライをあげた!




【松野尾 反撃トライ】

 前半はノートライに終わった関学。攻め込んでもゴールを取りきれない場面が続いていた。そこから一変、後半はしっかりとボールをキープしながら前後左右へ人もボールも動く。リズムよく回されるパス回しから最後は「待っていました」と左WTB松野尾(社4)のもとへ。相手ディフェンダーをさらりとかわし、「やっと外までつないでくれて」託されただ円球をインゴールにたたきつけ、チーム初トライをゲット。反撃の狼煙(のろし)を上げた。


【長野 追撃トライ】

 左WTBの活躍に黙っていないのが、その対極の右端にいたWTB長野(社4)。反撃ムード高まるなかで、虎視眈々と得点チャンスをうかがっていた。「立ち位置の関係で、裏が空いているのが分かっていた。ずっと狙っていて」。そしてSH中西(経2)が出したキックパスにぴたりと反応。意思疎通が成された「イメージどおりのトライ」を決めた。追撃の一発に歓声が沸きあがった。


【外から牽引】

 現在チームのWTBには、この日トライをあげた4年生コンビがレギュラーを張っている。その形自体はここ数シーズンと変わらないが、彼らの気持ちの面が今年は違う。グラウンドの両端で構える2人が内側で戦う選手たちに積極的に指示を出すなど働きかけている。「内側をどう動かすか。ぼくらが引っ張っていこう」と松野尾は胸にとめている。チームが目指す『走り勝つ』ラグビーのなかで、この両WTBがフィニッシャーとして最も〝走り〟勝つ。外を見ろ!頼れる存在がそこにはいる。


(記事/写真=朱紺番 坂口功将)

イメージポスター<関東学院大戦>WEB限定

投稿日時:2010/05/22(土) 23:35

 5月23日の関東学院大学との定期戦のイメージポスターをWEB限定で公開。昨年度の小原組ポスターのイメージを踏襲して今作は・・・

<ポスター>


■5月23日/関学第2フィールド/14時キックオフ

『山本有輝のROOKIESな日々』番外編

投稿日時:2010/05/19(水) 11:36

 いよいよ最終回、のその前に『山本有輝の~』にスピンオフが誕生!2話一挙公開



【スピンオフ 『玉泉啓太のルーキーズな審判』】

 4月29日、神鋼灘浜グラウンド。合同練習で激しくぶるかりあう関学と法政大。実戦形式の練習メニューでホイッスルが響く。その笛を鳴らしていたのは、引退したばかりの玉泉啓太だ。山本同様、彼も立場を変え、フィールドに帰ってきたのだ。




 レフェリーの資格を取ったのは4年生次。部内マッチなどを行なう際に審判がいないという不便さを解消するために自ら名乗り出た。「(資格を)取ったらチームのためになるかな」。学生レフェリーが誕生したことでチーム内の実戦は激増。100人超の選手を振り分ける選考もやりやすくなり、部内マッチの質も上がった。そして何よりもコスト削減につながった。


 この日の合同練習へは現役部員から突然の要請があったという。それがいきなりの法政大とのマッチアップ。驚きながらも、そつなくこなした。「難しいよ、やっぱり(笑)。毎年ルールが細かいとこが変わってるし」。現役時代からラグビーを誰よりもよく知っている存在でならしていた玉泉。審判のポジションはやはり似合いそうだ。


 「今日に関して言えば、通用する部分も。BKも、それは自信に。FWはプレッシャーかかってるから、後手に回ることはあったかな。でも今年やろうとしてることは意識してるな」。笛を鳴らしながらも、後輩たちを冷静に見つめていた玉泉。「次も?そっち(レフェリー)で。何回か呼ばれると思う」と今後も後輩の頼みとあらば引き受ける。緑川組に頼りになる存在が加わった!




■玉泉啓太(たまいずみ けいた)/芦屋高校/SH、現役時代は分析スタッフ


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【スピンオフ 『篠田春香のルーキーズな献身』】


 ルーキーズにとってデビュー戦となった25日。この日、ある1人の裏方もデビューした。フィジカルトレーナー、篠田春香(総2)である。




 関学ラグビー部でむかえた2年目。山本総監督と辰見コーチとともにシーズン開始から1回生の面倒を任された。今年からフィジカルトレーナーに就いたこともあり、フィットネスの面を担当。練習メニューを考えるのも始めてで、先輩たちに倣ったという。「(メニューの案が)ぱっと出てこなかった」と悩みつつも1ヶ月もの間、仕事に励んだ。


 彼女にとってもデビュー戦となった摂南大戦。前日には、試合当日のアップの予行演習を練習時に行なった。そのときからすでに緊張気味に。周囲から「もっとリラックスしてやれよ」と励まされた。むかえた当日もガチガチだったが「やるしかない!」と引き締めてグラウンドへ。メンバー交代のタイミングを読み、リザーブのメンバーたちにアップの指示出しなどを行なった。


 かつては自分もプレーヤーとしてソフトボールをしていた。高校3年生次に関学ラグビー部出身の教師に連れられて試合観戦へ。2年前の選手権2回戦(関学対法政/瑞穂)を見て朱紺のジャージに惹かれた。入部後はマネージャーとして選手たちを支える立場になった。「今までプレーヤーのときは自分のことだけ考えて、自分が良ければ良かった。けど今は自分が出来ても、選手が出来てないと意味がない」。裏方業の難しさを実感している。


 そんな彼女はスタッフのなかでも、唯一の女性フィジカルトレーナー。大崎怜(商4)、岩尾佳明(経3)ら先輩トレーナーの背中を目指しストイックな一面をのぞかせている。「これから入ってきた子がフィジカルトレーナになりたいなと思えるような、そんな仕事ぶりを見せたいと思います!」




■篠田春香(しのだ はるか)/総合政策学部2回生/啓明学院高校/フィジカルトレーナー(女性部員初)


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