『WEB MAGAZINE 朱紺番』 2013/6
OB独占直撃『朱紺の闘士たちの現在 ~黄金の巨人と深緑の雷撃~』
投稿日時:2013/06/22(土) 13:00
■OB独占直撃『朱紺の闘士たちの現在 ~黄金の巨人と深緑の雷撃~』
朱と紺のストライプ柄以外の姿を見たのはこれが初めてだったと思う。6月某日、訪れるは東京都府中市。そこにサントリーサンゴリアスのクラブハウスがあった。
言うまでもない、日本ラグビー界の頂点に君臨するチーム。母体会社名の一部を冠名に、“太陽”とギリシャ神話の“巨人”を掛け合わせた名前を持つチームは、近年のラグビーシーンにおいて燦然たる輝きを放っている。トップリーグ2012-13シーズンで成し遂げた無敗優勝は記憶に新しいだろう。
その王者のクラブハウスは、やはりユニフォームの色彩と同じような、クラブの栄光を示す黄金色のトロフィーやレリーフが多数飾られていた。隣接するグラウンドには、練習試合を控えた選手たちがアップを始めている。お目当ての選手はというと…。どうやら二人は確認できた。
しばらくして、クラブハウスの正門から隊列がやってくる。深緑のチームジャージを身に纏ったラガーマンたち。この日行なわれる練習試合のもう片方の相手、トヨタ自動車ヴェルブリッツの一行。ほどなくして、本稿の主人公の一人が姿を現す。メンバー表を見ると、なんとスターティングメンバーに名があるではないか。こちらに気づくや、記者の名前を呼び、駆け寄ってくる。あどけない笑顔は数ヶ月前のそれと変わりがない。
夕刻、サントリーサンゴリアスとトヨタ自動車ヴェルブリッツの練習試合がいよいよ迫った。アウェイに乗り込んできたヴェルブリッツの『13』番を背中に刻み、ピッチに立つはCTB春山悠太(文卒)。この春に卒業したばかり、昨シーズンの関学ラグビー部・藤原組において文字通りセンターを務めた男である。その彼が先にピッチに構え、ホームのサンゴリアスのメンバーを待つ。
出場選手の入場シーン。クラブハウスからグラウンドへの飛び出し口に、他のメンバーが花道を作る。そのなかに、こちらも取材ターゲットの一人の姿が。こちらの存在に気づき会釈をしてくれた。FL西川征克(文卒)。関学OBのなかでも、いま最も名実ともに名立たるプレーヤー。昨シーズンにレギュラー入りを果たし定着、果ては大舞台の要所にてトライを決めるなど大ブレイクした。その彼が一角となった花道をくぐりぬけ、黄金色のユニフォームを着た選手たちがピッチに駆け出す。既述の二人も登場。こちらは『20』と『22』の番号を背に、二人ともまずはグラウンド脇で出番を待つ。
試合が始まった。繰り広げられるは、オープン戦といえども日本トップクラスのラグビー。ぶつかり合いで生じる熱、清流のように滑らかなパスワーク。前提とするから余計に、それでも普段目にする大学レベルとは段違いに感じられた。その激しいピッチに、緑のジャージ、CTB春山はというと―いた。
およそ半年ぶりに見た彼のプレーは、勇躍そのもの。たしかに、自分がルーキーだろうと、まわりや相手がいかにレベルが高くとも、春山悠太が怖気ずく様など想像がつかない。ボールを持てばゲインを図り、転じて相手のボールキャリアーへは果敢にタックルをかます。“らしさ”全開のプレーを前半40分間で見せてくれた。
後半はベンチへ退き、春山は試合を眺めていた。ときおり、アフターケアなのか身体を動かす場面も(学生時代は、練習終わりも体幹トレーニングに取り組んでいた)。半年ぶりに、話を聞いてみた。
「今日は前半だけと決まっていました。試合前にメンバーの入れ替え等は決められていて。体力を残さず、出し切るという意識は自分のなかにあったんですけど…(自分のプレーが)出来たかどうかは」
聞くところによれば、オープン戦では前後半でメンバーをがらりと変える方針にあるとのこと。「新人なんでチャンスをもらえているだけ」(春山)とはいえ、ここまで全ての試合でスタメンで出場しているというのだから驚きだ。ただ本人が明かすに、この日の試合は格段浮き足だっていたらしく…
「今日とかびっくりしました。最初ついていけなかったです。すげぇな―って」
こちらの読みとは違い、胸中は王者相手に穏やかではなかったらしい。しかし、ピッチに立てば、使命感を抱き、ひたすらプレーに力を注ぐ。
「意識せなあかんとこは意識しないと。自分のプレーどうこうよりも、チームで意識せなあかんところが何点かあって…そこが出来ていない。
トヨタって、頭を使うラグビーで。細かい決まりがあって、それを全員で実現していく。自分はアウトサイドCTBで、パスCTBとしてバックスリーに良いボールを供給していく」
そういえば、彼の『13』番を見るのも久しい。学生時代のクライマックスは、主に『10』番での出場。司令塔たるポジションを務めた。社会人になってからもSOに就いたことはあったが、周囲とのレベル差に圧倒されたという。「全然レベルが違うっス」。いま一度、CTBとして研鑽に励む。
「最初は何もかもがダメで。怒られてばっかり。この前やっと、『試合、頑張ってんちゃうか』って言ってもらえて。体も大きくなってきて、ウエイトの数値も上がってきている。最初が全然ダメだったぶん、いま伸びてきているかなと」
学生時代、チームの中心だった男はここにきて「今までのラグビーとは違う」全く新しい次元での戦いに身を置いている。ガツンと頭を打たれても、それすら喜ばしく感じているようなストイックさ。だ円球を手にすれば、堅調な口取りになる春山悠太の一面は変わらぬままだった。
「トヨタのベテランの選手も日本代表に選ばれている人が多い。このチームでレギュラーを獲ったら、日本代表とかも見えてくるかもしれないので。まずはそこを!」
オープン戦とあって、どのチームも戦力を磨いていく段階にある。新戦力の台頭が望まれるのは、どんなカテゴリーでも一緒だ。巡ってくる出番は、掴むべきチャンスを意味する。
ベンチ横のアップスペースで出番を今かいまかと待つ2人の姿。後半もしばらくして、ヴェルブリッツがゲームを決定づけた頃。サンゴリアスの『22』番がピッチに足を踏み入れる。関学ラグビー部史におけるスピードスターといえば、真っ先に挙がるであろう、WTB長野直樹(社卒)だ。
「今はどんどん若手にチャンスを与えている。僕はポジション柄、まわりも若くて。FBも1年目で、逆サイドのWTBも2年目と、僕が一番年上になる。バックスリーの連携の部分でしっかりコミュニケーションを取ろうと。そこは出来たのではないかと」
社会人入りして3年目になる。チームとしては、主力選手の帰国やジャパンへの選出と、まさに戦力の底上げを図るに打ってつけの状況。そこでチャンスを掴まんと意気込む。同時に、後輩たちを牽引する立場にもなりつつある。日本トップクラスの環境における、戦いの日々を過ごしている。
「もちろん厳しいですし、練習も大変なんですけど…。上から降りてくるものが明確ですし、こうやったら試合に出れるっていうのがしっかりとヴィジョンとしてある。かなりラグビーに没頭できる環境ではあります。すごい、いま充実してます」
まだ公式戦の出場キャップは無い。これまでにも「チャンスは何回かあった」(長野)が、掴めずにいた。「自分のなかで反省して。今年は頑張りたい」
その彼が高いモチベーションを保てているのも、同じ関学出身のチームメイトの2人だという。
この日の出場メンバーに選ばれていたもう一人、『20』番を着けたのはSH芦田一顕(人福卒)だ。大学時代は1年目から不動のエースSHを張った。トヨタ戦では、試合終了間際での出場だった。わずかの時間だったが…
「今日に限って(笑)。前半とか悠太の動きを気になってました」
サントリーのSHといえば、世界レベルのトッププレーヤーを筆頭にタレント揃い(どのポジションにも言えることだが…)。そのなかで、芦田はルーキーイヤーだった前年、公式戦2試合に出場を果たしている。
「緊張しました。最初、出るときにWTBと言われたんですけど、本当に嫌そうな顔したらSHでの出場に(笑)。秩父宮やし、ナイターやし、お客さんはたくさん、で。僕が入って早々に、抜かれてトライされた。固かったんかなと」
苦い思い出も、貴重な経験として笑顔で振り返る。それは辛いことに対しても。芦田は話す。
「『タフ・チョイス』といって、しんどいことを自分から選んでやるという。去年1年間しんどいことを、それも予想をはるかに超えた。けど、嫌じゃなかったし…。そういうモチベーションにするのが、サントリーというチームは上手いのかなと。みんな冗談で文句は言うんですけどね、やるときは100パーセントで。やるしかない!という良いサイクルになっています」
チーム内での競争の激しさが、己を高めることにつながる。そうして全体が強くなり、最高の結果を生み出す。勝者のフィロソフィーが文化として築きあげられているのがサントリーというチームである。FL西川は、そんなチームで鍛え上げられた。昨年はリーグ開幕戦でスタメンに抜擢。その後の活躍は前述のとおりだ。
「エディ・ジョーンズさん(現ジャパンHC)が監督をされていた頃に、よく監督室に呼ばれたりして。サントリーの文化を作ろうとした人で、妥協を許さない人でした。一言で言うと、怖かった。
でも、あれがあったから社会人として成長できたし、言われてるというのは期待されていることなんだと。そこの部分で頑張らなあかんと切り替えられたのが、今につながっています」
今でこそ関学出身のトップリーガーは増えてきたが、西川はその先導者でもある。だ円球のフィールド、それも最高峰の舞台にいることの自覚を語る。
「練習はつらいですけど、やっぱり僕の同期もトップリーグでやっているのは、太郎(松川=LO/NTTドコモ=)と僕だけ。同期には、やりたい、チャレンジしたいと思っているやつはいっぱいいると思うし。そのなかで自分が、まだ現役でやれせてもらっていることは感謝というか。まわりのサポートもありますし、やらせてもらえているから頑張らないな、というのが絶対あります」
すべてはめぐり合わせが良かったのだと西川は話した。想像以上に激しかった環境、そこで授かった数々の薫陶。今後も続くかもしれない、サントリーへ入団するような後輩たちへエールを送る。
「ずっと最近は優勝しているんで、勝つチームにいるという自覚があるし、それを踏まえて入ってくると思う。どんどんチャレンジして欲しいなと。覚悟はすごい必要だなと思います」
府中のグラウンドに集いし4人のラガーマンは、かつて朱紺の闘士たちだった。彼らは早くからレギュラーとして活躍。関学ラグビー部関西制覇の立役者たちであった。
月日は流れ、次なるステージで各々の戦いに臨んでいる。そして、相手チームにも同胞の姿が見られるようになってきた。その対戦は今後ますます増えてくるだろう。
「良い刺激にはなる。特別な思いはあるし、敵やけど頑張って欲しいと。試合ではつぶしてやろう、でも、どこかで応援してる」(長野)
この日のサンゴリアス―ヴェルブリッツのカードでは、同じ時間帯での対戦は叶わなかった。次は、公式戦の舞台で、はたまた優勝をかけた大一番で?
彼らの直接対決が実現したあかつきには、お互いの感想を聞いてみたいものである。■(記事=朱紺番 坂口功将<広報担当>)
NZ留学制度『続・体験記~だ円の国まで行って球!~』
投稿日時:2013/06/02(日) 18:00
■NZ留学制度『続・体験記~だ円の国まで行って球!~』
約2ヶ月におよんだニュージーランドへのラグビー留学。参加したHO浅井佑輝(商3)とCTB水野敏輝(人福3)にとって、非日常な出来事の連続だった。それこそ海外ならではの〝お約束〟で幕を開けたのだから。
2月某日。日本からのフライトを経て、やってきたはニュージーランドの主要都市・クライストチャーチ。空港に降り立った二人は、さっそく立ち往生した。
浅井「コーディネーターのDods(ドッズィ)がいるって聞いてたんですけど、いなくて。『おいおい』って二人で言いながら、いきなりさまよって」
水野「二人でとりあえず、キョロキョロして」
およそ15分後、顔も知らずに対面したDodsコーチと合流し、まず二人はそれぞれのホームステイ先へと訪れた。
浅井「家が大きくて…来年の夏には庭がプールが出来るとか。音楽一家なのか…たぶん、お母さんが歌手で。週末はホームパーティーを開くような、まさに海外の」
もちろん海外留学とあって、ラグビーのフィールドのみならず日常生活から、英語でのコミュニケーションが必須となる。さて、浅井の英語力はいかに。
浅井「『なんとかなる』って言われていて、ボディランゲージでいけるやろうと。…全然、ダメでした。なので、ほとんど部屋にこもってました」
同じく、水野も留学が決まってからの期間が短かったあまりに「急すぎて…ある程度は勉強したけど、日常生活で使えるくらい」で臨んだ。こちらのステイ先の家族は。
水野「お父さんが仕事で週1で帰ってくるくらいでほぼいなくて、19歳の息子もサッカーで奨学金で大学の寮に入ってて。お母さんと16歳の娘が家に。その二人がまたラグビーが好きで、ラグビーの話をむっちゃしてくれました」
聞くところによると、その娘の部屋がラグビー一色。地元のプロ・チームであるクルセイダースのファンということもあって、ポスターが幾つも飾られていたという。
水野「ジャスティン・ビーバー(世界的人気歌手)とかのイケメンのアイドルの隣に、普通にラグビー選手の写真が貼ってあったりして。あ、ジェームズ・オコナー(オーストラリア代表FB)のポスターも」
いかにも、年頃の女の子。イケメン好みなのがうかがえる。日本でいうならば、ジャニーズJrと一緒に…サッカー日本代表DF内田篤人のポスターが、といったところだろうか。それでも、ラグビーへの関心がここまで高いのは、ニュージーランドならでは。浅井もステイ先との会話を振り返る。
浅井「ウチじゃありえないくらい、ラグビーに興味持ってて。一番下の息子がラグビーしてて。練習どうなの?って。単語でしか返せず、会話は成り立ってなかったですけど(笑)」
いち家族レベルで、にじみ出てくるだ円球の文化。そう、ここはニュージーランド。世界の頂点に君臨する黒衣の戦士たちが本拠に構える王国。
二人はプライベートの時間は主に買い物に費やしていたと話すが、そこでもお国柄を体感したという。
水野「日本だったら『ゼビオ』とかに当たる大型のスポーツショップの内装が、全部オールブラックス。サッカーも有名だけど、どのコーナー行ってもラグビー一色で。街もトレーニングジャージやユニフォームとかラグビーの服を着て歩いている人が多かったです」
ちなみに、浅井も買い物を息抜きとしながら、ステイ先と練習場の間にあるピザ屋で、こんな交流が。
浅井「ピザ屋が美味しくて。計7、8回行ってて、レシートに『ユーキ』って名前が書いてあるくらいになってました」
海外留学ならではの国際交流を介したのはラグビーの場面でも。スキル面を学んだクライストチャーチボーイズハイスクールのトレーニングでは、韓国やアルゼンチン、フランスからのプレーヤーたちもいた。
ゲームに参加したオールドボーイズの方では、チームメイトは初対面、しかもまわりは外国人という状況。最初の自己紹介では、英語のイントネーションで名前を名乗りつつも、次から次へと握手してくる顔ぶれを覚えるのにあくせくした。
浅井「誰なん!って(笑)。まぁ、でも大丈夫でしたよ」
水野「いやいや。もーちゃん(浅井の愛称)、ハイスクールで練習してたときに、グラウンドにやってきた外国人見て『またフィットネスや!』って騒いで。大学のフィットネストレーナーが僕らについてたんですけど、その人が来たと。ただ、僕が見たら全然違う人やったんです(笑)」
二人が恐れおののくトレーナー。その背景にはハードなトレーニングメニューがある。これもまた、海外の水準を知れた絶好の機会であった。ただし、あまりのキツさに―
水野「日本では1時間半やけど、むこうは45分で組まれている。トレーナーが追い込んで…キツ過ぎて、吐きました。こう、酸素を吐き出すときに数値が上がるんですけど、『吐いて、吐いて~』と言われて、吐いた」
浅井「僕はスクワットをするたびに、片耳が聞こえなくなって。ポーっとね」
ともあれ、その対価として得られるものはとてつもなかった。浅井が話すに、日中ノースリーブを着て過ごしていた水野の上腕部は見るみるうちに大きくなっていたという。
水野「あれを続けていたら、ボディービルダーになりますよ(笑)」
そのハードさを標準レベルとして鍛え上げられた、現地のラガーマンたちの凄みも、グラウンドで実感することになる。
浅井「上半身はみんな強いです。ブレイクダウンとかの絡み方が強くて。僕より小さい選手でも腕力が半端なかったり」
ラグビースキルの面でも思い知らされた。ボールは両手で扱うように教わる日本と違い、オフロードパスなどは至って当たり前のもの。そして、ラグビーへの理解度が、体に染み付いているのだと。
水野「シーズンが始まってないこともあって、試合では自由な感じで。決まりごとは特になく…それでも連動している点が、みんなラグビーを理解しているのだと思いました」
ラグビー王国の裾野を体感できただけでも留学の価値は存分に感じられるが、二人はやはり世界最高峰を味わう機会を得た。南半球3カ国のクラブチームで行なわれる『スーパーラグビー』である。ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカのそれぞれ5チームが戦うリーグ。最近ではジャパンの面々が初参戦したことで話題になった。
なかでも、前述のクルセーダースは優勝回数も多い強豪チーム。二人は留学期間中に、2試合を観戦した。
水野「スタジアムはほぼ満員。しかもチケット代も1000円ちょっとで。子どもは500円くらいだったんですけど、まわりがみんなデカくて、僕ら二人チャイルド料金で入場できたという(笑)。スタンドにはウェーブをやろうとする少年たちがいたりして、ラグビーでこんだけ盛り上がるって凄いなと」
浅井「ニュージーランド、やっぱりスーパーラグビーが面白い。観てて盛り上がるだけの要素がいっぱい。僕は元々全く興味がなくて…観てから、選手が履いてるスパイクが欲しくなったりして買ってしまいました」
ちなみに、スーパーラグビーのチーフスに所属するジャパンのマイケル・リーチ(東海大卒、現東芝)と交流する機会もあったとか。ハイスクールのトレーニングに参加していた日本人プレーヤーに誘われ、ニュージーランド内の日本人が集まる祭りに足を運んだのがきっかけだった。
水野「ラグビーの話はしなかったですね…。奥さんが話すに、家では静かみたいですよ。あ、アンガスのことは知ってました」
ひょんなことで出会いがあるから、面白いものである。ハイスクール出身で、偶然にも来訪したサントリーのSO小野晃征氏から直接アドバイスをもらえたことも、めぐり合わせであったに違いない。
―あらためて留学を振り返って
水野「終わってみれば、2ヶ月弱の期間もちょうどエエんかなって。はじめの1ヶ月は新しいことばかりで楽しめて。最後の3週間は、キツい事もあった。飛行機見ながら、もーちゃんとテンション上がってましたもん、『あれはオークランド行きかな~』なんて言って」
―また次の機会があれば行ってみたい?
浅井「僕は行きたいス!ラグビーやれるなら、やってみたい」
水野「観光でなら…(笑)。でも、機会があれば、何度でも挑戦したいですね!」
様々な出会いがあった。本場でしか味わえない空気が、そこにはあった。興奮も驚きも感動も、加えて苦い記憶も全部含めて。留学という機会で、一人のラガーマンとして貴重な体験をした。
それは聞けば聞くほど、ラグビーに携わる者なら、うらやましく感じられるもので満ちていた。■(記事=朱紺番 坂口功将<広報担当>)
参考:「心技体、極まる ~ニュージーランド留学体験記~」
2013年6月
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