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「藤原組~Over~」

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4年生特集企画 第6回 重田翔大×古川昌伸

投稿日時:2012/08/03(金) 17:08

第6回のテーマは「同郷の仲間」。学校は違えど地元大阪でともに中学時代から切磋琢磨しあってきた仲間。集大成を迎えた彼らの心境とは。



―同じLOのポジションのお二人ですがいつからされていますか
古川「僕は中学からです。小学校の時はLOというポジションがなかったので」
重田「大学3年になると同時に。それまではずっとナンバー8でした」
 
―LOの面白さは
重田「FWの中では一番しんどいポジションだと思っていて、ディフェンスでもフィールドプレーを頑張ればいつでも主役になれるところだと思います」
古川「目立たないポジションだとは思うんですが、一番大きなポジションなので、体の大きな相手選手を倒したら勝てるぞって思っています」
 
―LOの見せ場はどんなところですか
古川「試合開始の一番大事なキックオフです。そこでちゃんとボールを取らないと、流れが悪くなっていくので…」
重田「補足になるんですがラインアウトでも、相手のボールを取って、自分のボールを取られないというところだと思います」
 
―得意なプレーは
古川「僕は突破とまではいかないですけど、トライにつながるオフロードパスです」
重田「僕はボールを持った時の激しいプレーですね」
 
―参考にしている選手は
重田「トップリーグはあまり見ないんですけど2年生の竹村(俊太=人2)は高校の後輩でもあるんですが、監督からも評価されていますし見習う点もたくさんあります。高校で入ってきた時は、かなり細身でした。大学に入ってからも高校にはちょくちょく行ってたんですけど、日に日に成長していったので、すごい選手だと思いました」
古川「見習う選手というとあれなんですが、父ですね。ポジションはナンバー8だったんですが、大学でもしていて影響は大きいです」

―ラグビーを始めたきっかけは
重田「中学1年でラグビー部があったんで入ったのですが、兄がもともとラグビーを始めていて、小学校から身長が高く、で兄の友人からも誘われたので始めました」
古川「僕は小学3年からです。父もそうなんですが、兄もラグビーをしていて、ラグビースクールに通ってみないか、ということで始めました。ほんとは野球のほうが好きだったんですけどね。野球はチームに入ったわけではなかったですがクラスの子たちとラグビーよりやってました(笑)」
 


―お二人とも大阪出身ということですが、いつから面識があるのですか
古川「中学3年の時…?」
重田「中学3年やな。選抜の一次選考の時くらいからは知ってましたね」
古川「僕はあまり周りの人としゃべらなかったんで…」
重田「僕その時は選抜のキャプテンやらせてもらってて、一応全員の名前を覚えていました。当時僕は身長は高かったのですが体は細くて、じょーじ(古川)はその時から体もでかかったのでインパクトはありました」
古川「選抜の時僕は出れたんですが重田がけがをしてしまって…」
重田「中学の時僕は結構積極的に話しかけてて知ってましたし、東海大仰星の時も目を合わせようと見てても全然こっち向いてくれなかったり…。ほんま気まずかったですね」
古川「僕はどっちから話しかけるのかなと…」
重田「でも目も合わせてくれなかったら話しかけれんよ」
古川「どうしていいか分からんかったけど意識はしてたよ」
重田「絶対意識してなかったやろ(笑)」
 
―高校時代の対戦は
重田「2年の春の近畿大会でやらしてもらって。出てたやんな?」
古川「出てたよ」
重田「その時は勝たせてもらいました(笑)」
 
―高校時代印象に残っている試合は
古川「東海大仰星に負けた時です」
重田「花園の時のやつやんな?あの時僕らは春で負けちゃってて、どこか強いところとやらないかん時で、僕はけがで出れなかったんですけど」
古川「その時ですね。それで負けて、最後の試合になったので」
重田「そこで引退?」
古川「引退ですね」
重田「出てはいなかった僕もその試合は印象的でしたね。スタンドで応援だったんですけど、ほんまに気持ちでは絶対勝つって思ってて、最後まで競った試合で、ディフェンスで最後防ぎきって勝った時、選手のみんなが走って来てくれたのが印象的でした」
 
―仰星の選手が今の関学には多いですが
重田「松延(泰樹=商4)とは選抜も一緒で、小学校から知ってるんですよ」
古川「僕はあんまり記憶にないですね」
重田「東海大仰星だけじゃなく、高校の時に試合で会ってたやつが関学に集まってるので地元って感じはしますね」
 
―大学はどうして関学に
重田「東海大に行こうかとも思ったんですが、関西でやりたいなって思いもあったので第二希望を関学にしてて。その時緑川さん(昌樹=商卒)が東海大仰星卒で関学でやってたのでいろんな話を聞いたりして。強くなってくると聞いていたのでその中でやりたいと思いました」
古川「監督には関東の大学に行けと言われていたんですが、関東は強いって分かりきっていたので、関西の強いチームに残って、関東の強豪を倒したい。と監督に相談した結果、前のキャプテンの新里さん(涼=社卒)もいらしたので、関学に決めました」
 
―入る前と後で関学のイメージは
古川「入る前は結構自主性と言われていて、入った時はそんなしんどくなかったんですけど、最近は年を増すごとに厳しくなっています」
重田「僕は思ってた感じだったんですけど、やってる中でもっと強くなれるのにという思いがあって変えていきたいなって思ってました。最近は僕らが1年生で入った時よりは充実してるんじゃないですかね」
 


―大学で印象に残っている試合は
古川「僕は2年生の時の春シーズンの同大戦です。Aチームで試合に出してもらってたんですけど、前十字靭帯を切って挫折を味わいました。復帰までに半年くらいだったんですけど、体重を増やしすぎて…。足をけがした状態で体重を増やしすぎたので、また肉離れして復帰の時期がかなり遅れてしまいました」
重田「僕は3年の春の花園でやった慶大戦です。高校は強豪校だったんですけど、花園の第一グラウンドで試合をしたことなくて。初めてそこでやったんですけど、ファーストジャージーを着て、すごくいい芝で、歓声もすごくて、80分が全然しんどいと思わなくて、ほんとに印象的な試合でした。結果としても勝てたし、タックルもうまく決まったですしね」
古川「僕は一年前の慶大戦です。慶応までいって、初めてファーストジャージーを着て試合して。そこで悪いプレーをして緑川さんに怒られたりしたんですけど、いいプレーもして褒めてもらえましたし、いい意味でも悪い意味でも印象に残っています」
 
―この春シーズンを振り返ってどうですか
重田「しんどかったですね(笑)。しんどい中でも周りがみんな頑張っているので、自分も頑張らないとと思って、なんとかやってこれましたね」
古川「この春ウエイトリーダーになって、今までは(ウエイトトレーニングに)行っていればいいやと思ってたんですけど150人近い部員を束ねて、ウエイトの管理をするっていうのは、口で言うよりもずっと難しくて大変でした。でも言ったらやってくれる人はいっぱいいるんでそこはよかったです。少人数ですが何度言ってもやらない奴もいるんで、こっぴどく言う覚悟はしましたね。そのためにも自分もかなりやりました。数値が上がらないと何も言えないですし、そう言った面でのプレッシャーはありました。今は強制的にやらせているんですが、自由にやらせてほしいという意見もあって、そうしたいのは山々なんですけど、ちゃんとやらんやつもおって…。そういうのを自由にやれたらいいですね。縛られずにしっかりみんながやるっていう意識付けをしていきたいですね」
 
―ちなみに今ベンチプレスの数値は
古川「今は140㌔くらいです」
 
―4年目を迎えて気持ちの変化は
重田「まあしんどくなるっていうのは知ってたから、4年生がしんどいとか顔に出さないとかは覚悟していました。春シーズン終わってできてたかな、できてなかったかなという思いはあるんですが、覚悟はしてました」
古川「1、2、3年生では上がいるからと甘えがかなりあったと思うんですけど、やっぱり4年生になったら、関学の顔、体育会の顔になるから、自分から率先して何事もやらなきゃならない。まあ…覚悟ですかね」
 
―個人的な今年の目標はありますか
重田「昨年も僕はリーグ戦とかでも出させてもらったんですけど、今年は竹村とか徳永(祥尭=商2)とかジャパンに選ばれているすごい選手いますし、その中でレギュラーになるということは昨年より絶対に難しいと思います。でもその中でスターティングメンバーに入って出るということは達成したいです」
古川「去年も僕はリザーブで出ていたんですけど、今の段階からしても自分が段々(下の)チームに落ちていってしまっているので、そこを粘り強く残りたいですね。竹村も重田もいると思うんですけど、抜いていかないといい試合には出られないと思うのでそこは頑張っていきたいです」
 
―最後にラストイヤーにかける意気込みをお願いします
重田「最初にFWリーダーという役職をもらっているんですが藤原や安田に頼っている部分があって、特にFWリーダーらしいことはできてないですけど、やっぱり試合に出てチームを勝利に導くことがなによりだと思っているので、リーグ戦であったり、ジャージーを着て試合に出るときは、チームのために、後輩のために戦って最後は大学選手権で優勝したいです」
古川「ほんまにやってきた4年間で最後になるので、国立に出ることは最終目標ではないですけど、それに向かって全力で戦っていきたいです」
 
 


■重田翔大(しげた・しょうた)/東海大仰星高/人4/180㌢・90㌔/釣り
■古川昌伸(ふるかわ・まさのぶ)/常翔学園高/社4/180㌢・98㌔/ボーリング

4年生特集企画 第5回 康貴碩×金宏昭

投稿日時:2012/08/01(水) 17:08

第5回のテーマは「朝高の絆」。共に中学1年の頃から同じ場所でラグビーを始め、同じ場所で10年目を迎えた二人の思いとは―。



―ラグビーを始めたきっかけを教えて下さい
「中学1年の時に父の影響で始めました。高校の監督の経験もある父親だったので」
「同じく中学1年の時に始めました。理由はサッカーが下手だったからです(笑)。ラグビーのほうが体も鍛えられるし、当時は細かったのでいいかなと。小学校にはサッカー部と吹奏楽部しかなかったので、中学のサッカーについていけない子がラグビーをやるという流れはありました(笑)」
 
―お二人とも大阪朝鮮高出身とのことですが、印象に残っている試合は
「一番最後の試合です。常翔啓光学園に負けてしまったんですけど、悔しいという意味でも印象に残っています」
「全く同じです。うれしかったのは自分たちに勝って全国優勝した啓光学園に春の練習試合で勝てたことです。あの時は僕らの時代でした」
 
―最近大阪朝鮮高の選手が増えてきていますがどうですか
「うれしいです。でも特に意識をすることはないですね」
「最近増えているのはいろんな部活が強くなっていることももちろんですけど、現役の選手がみんな単位を落としてないから、そういうラグビー以外の面の理由もあります(笑)。実際にラグビーも強くなってきていて2学年下が近年では一番強いです。金寛泰(人2)や金尚浩(総2)や高陽日(経2)たちです。高校1年の時からすごくて、高校時代僕らの代でレギュラーにはならなかったですけど、大学に入ってきたらやっぱりすぐ活躍してすごいですね」



―高校の時の関学のイメージは
「練習が楽で頭もそこそこいいし、いいところかなと(笑)」
「就職もいいのでおいしいなと思ってました。でも実際入ったら急に強くなって練習もきつくなりました」
「でもだらだらするよりいいよな」
「強いチームと試合もさせてもらえるから、楽しい部分もあります。ただ今年は走るので(笑)。朝練は基本フィットネスだけですし」

―高校と大学の違いは
「緩い!緩い!」
「僕らの高校は上下関係が厳しくて、監督とかコーチとか先輩とかめっちゃ怖かったんですけどここは真逆です。精神的にもめっちゃ楽です」
「ほぼ上下関係がないみたいなところがあるので、緩いんでメンタル楽です(笑)」
「でも確かに高校の時は先輩と話すこともなかったです」
「上も緩かったのでなんか余裕」
「だから楽しかったです。いろんな意味で自由です」
「緩いことでいい面もあれば悪い面もあるし、厳しくてもいい面と悪い面とあるし、バランスが大事ですね」
 
―春シーズンを振り返っていかがですか
「けがが多くて満足にプレーできなかったので、この夏にはちゃんと直して秋リーグからはAチームに絡んでいけるようにしたいです」
「就活との両立が大変やったイメージしか…。就活はしんどかったな…。就活で練習休む時は前日に次の日の分を走ったりもしたので」



―この夏取り組みたいことは
「僕は就活が終わってなくて、まず就活を終わらせてとりあえずラグビーに集中したいです」
「ラグビーをする最後の年なので、体力とパワーをつけて真面目に練習したいですね」

―チーム目標は日本一ですが、個人的にやり遂げたいことは
「具体的ではないですが、最後自身が満足できるように、後悔しないようにはしたいですね。けがしたり、つまらない終わり方はしないようにしたいです」
「ラグビーを始めて10年目。これで終わりなので何事にも全力でやりきりたいです」
 
―ラストイヤーの意気込みをお願いします
「とりあえず頑張ります!」
「もっと何か言えや(笑)」
「昨年は全然ダメだったので、今年は結果を残せるように、結果にこだわってやっていきたいです」
「一日一日全力でやって少しでも上のチームに上がれるように、チームに貢献したいと思います」



(左から)
■康貴碩(かん・きそく)/166㌢・78㌔/経4/大阪朝鮮高/ボーリング
■金宏昭(きむ・けんそ)/180㌢・82㌔/社4/大阪朝鮮高/飲みに行くこと・コンパ

4年生特集企画 第4回 中西健太×松本晃忠

投稿日時:2012/07/27(金) 21:14

第4回のテーマは「チャンスメーカー」。SH、BKリーダーという共通点が多い二人。それぞれの今年にかける思いに迫った。



―お二人ともSHはいつからされていますか
中西「中学3年からですね」
松本「僕もです」
 
―きっかけは何ですか
中西「それまではWTBだったんですけど先輩が抜けたから…だったと思います」
松本「僕は中学までCTBだったんですけど、中学3年でスクール選抜に行った時に体が小さいからSHやれって言われて。それからずっとです」
中西「それや!僕も選抜のセレクションに行く時にSHでいけって言われてなったんです」
 
―SHの面白さはどんなところですか
中西・松本「面白さはなんやろ??(笑)」
松本「しんどいくらい?(笑)」
中西「でも相手のSHとの駆け引きは面白いです」
松本「せやな!」
 
―目指しているスタイルのようなものはありますか
中西「うーん…。芦田さん(一顕=人卒)かな。尊敬しています」
松本「僕もそうですね!」
 
―自分のアピールポイントは
松本「(中西)健太はディフェンスやろ?」
中西「そうやな。ディフェンスやな」
松本「僕はオフェンスかな。アタック…」
中西「とにかく足が速いな!」
 
―参考にしている選手はいますか
中西「1、2、3年の時はそらな!芦田さんやな」
松本「当然やな」
中西「4年になっては…あんまりトップリーグとかは見ないので分からないです」
松本「日和佐篤(サントリーサンゴリアス)はな!見ていて楽しいかな」



―SHの見せ場は
松本「難しいな…」
中西「なんやろな…。あんまり俺らはできひんけど最後のパス、ウイニングパスかな」
松本「スタートは全部SHからやからそこかな」

―決まったらうれしいプレーはありますか
松本「まぁハイパンが決まったらうれしいな」
中西「ラインアウトからのパスとか…。一個一個、全部のパスがうまくいったらうれしいです」

―高校時代の思い出話を一つ聞かせてください
中西「一番は試合後に試合で倒れた回数分のランパスをさせられたことです。試合前に何も言われてなかったのに、試合後にいきなり言われて。あれは…」
松本「花園でトライしたことです」
 
―高校時代で印象に残っている試合は
中西「2年生時の花園での東海大仰星高との試合です。対面は芦田さんやって…。この試合勝ったんですよ!春の選抜大会は2点差で負けて、練習試合も3回くらいやったんですけど全部僅差で負けていて。花園でやっと勝つことができたので印象深いです」
松本「近畿大会で東海大仰星高とやった時です。対面は芦田さんで(笑)。「あぁ、この人か…」ってその時思いました。上手でしたね」
 
―関学を選ばれた理由は
松本「僕は高等部なんで…。でもやっぱり高校を選ぶ時は大学のことも意識していましたね。大学でもラグビーを、という風には思ってなくて最初は大学ではアメフトをやろうかなと思ったりもしていて。でも結局先輩もいるし、高校ではキャプテンもしていたのでラグビーを続けることにしました」
中西「中学の頃から関学がかっこいいなと思ってたので入りました」
 
―大学ラグビーでうれしかったこと、悔しかったことを一つずつ挙げてもらえますか
松本「1年の時にAで最後20分くらいでしたけど試合に出られたことがうれしかったです。悔しかったことは2年前の明大戦、客席から見てて悔しかったです」
中西「うれしかったことは1年生の時の納会で新人賞みたいなものをもらったことです。悔しかったのは僕も2年の時の明大戦ですね。芦田さんが足を骨折されていて全然動けてなくて、芦田さん自身もめっちゃしんどそうで代わって欲しそうやったんですけど、なかなか試合に出られなくて。ラスト何分かでやっと出たんですけど、あれは悔しかったですね」
 


―お二人ともBKリーダーをされていることのことですが、仕事の内容はどんなことですか
中西「みんな(松本・春山悠太(文4))は練習前に練習の意図を伝えたりBKのまとめ役をしているんですけど、僕は盛り上げ役ですね。」
松本「幹部がほとんどAなんですけど僕は下のチームだったので、下の意見や思いを伝えてチームの底上げができたらと思ってやっています」
 
―難しさはありますか
中西「1年の時から練習でも試合でも声を出してやってきたので、ずっとやってたことをやっているだけなので大変ではないです」
松本「やっぱり人数が多いと不満も出てくるので、一人一人とコミュニケーションを取って上にどう伝えていくかっていうのは難しさもありますね」
 
―BKリーダーをする上で心掛けていることはありますか
中西「チームが落ちていたら幹部も落ちてしまったりすると思うんですけど、そんな時こそ盛り上げていこうと思っています。今年はまだそんなに落ちることもなくいい感じでやれているとは思います。盛り上げていこうってことは常に思っているんですけど、実際今けがをしていて全然何もできていないです…」
松本「前向きに、ポジティブにやろうって思っています。後輩たちにもネガティブなところは見せんようにしていて、前向きな姿勢で居続けることを意識しています」
 
―BKリーダーとして目指しているものはありますか
中西「今、関学のBKはどんどんレベルが上がってきていて、見ているとパス回しにしても関東に通じるところはあると思うんです。だから雑誌に『どうやって激変したのか、関学BK』みたいな感じで取り上げられたらうれしいなと思います」
松本「チーム全体が同じスキル、考え方を持って毎試合決められた動きの中で試合に勝てたらと思います」
 
―春シーズンを振り返って、今年のBKはいかがでしたか
中西「正直BKでは負けてなかったです。関大でやられてしまったけど、ほんまにBK対決は勝っていると思いますね」
松本「今年のチームは波に乗ったら強いけどどっかでくじけたら落ちてしまうところがある思うので、このまま気を抜かずやっていくことが大事やと思いますね」
 
―個人的にはどうでしたか
中西「自分自身は最低でしたね…。昨年の終わりにけがをしてしまって春も全然試合に出ることができなかったので」
松本「僕はけがせず徐々に上のチームに上がってきて、いい形で今はBにいます。健太がこれまでずっと試合に出ていて、長期離脱して…。抜けた穴を湯浅(航平=人3)や徳田(健太=商1)が埋めてくれているんですけど、自分も頑張らなと思います。チーム力を上げられるくらいの気持ちでもっと頑張りたいです!」
 


―BKでは下級生も多く試合に出ていると思いますが、指導したりしますか
中西「同じポジションだったら知っていることは教えたりもしますけど、一緒に練習するって感じですね。特にSHは仲が良くて。いつも朝練が終わってから練習したり、夜練が終わってもやったりしますね」
 
―ではお二人が思う乗りに乗っているSHの後輩を一人教えてください
松本「徳田ちゃう?」
中西「いいなぁ!何でもできるからな」
松本「高等部でSH、それにキャプテンと被るとこが多いんですけど、見ていたらすごく頑張っている子なんで負けられへんなと思います」
 
―今年成し遂げたいことを教えて下さい
中西「4年生全員で試合っすね」
松本「そうやな」
中西「レギュラーとして全員が頑張りたいです」
松本「レギュラーで全員が出たらチームの士気も高まると思うし」
 
―最後にラストイヤーにかける意気込みをお願いします
中西「ほんまに後がないので…。あれができんかったーって来年言いたくないので、早くけがを直してほんとに頑張りたいです」
松本「やりきるしかないですね。3歳の時から始めて18年間ラグビーをしてきてもういい、飽きたなと(笑)。頑張ってやり切って有終の美を飾りたいです」
 


(左から)
■松本晃忠(まつもと・あきただ)/関学高等部/社4/170㌢・69㌔/ボーリング
■中西健太(なかにし・けんた)/尾道高/経4/168㌢・65㌔/小説を読むこと

4年生特集企画 第3回 秋重真人×與座幹太

投稿日時:2012/07/24(火) 20:53

第3回のテーマは「新月を背負って」。関学の高等部出身のお二人にお話を伺いました。長い関学生活を振り返り、今思うこととは。



―ラグビーを始めたきっかけは
與座「幼稚園の時に兄をまねて始めました」
秋重「僕も幼稚園からです。転園した幼稚園に部活があって、ラグビーのコーチの手品がすごくて始めました」
 
―関学高等部で経験した花園は
與座「感じたのは体のでかさでした。兵庫県の選手は他県の選手に比べて体が小さいということを感じたので、そこで体をでかくしないとと思いました」
 
―高等部が最近強くなっていますが
秋重「素直にうれしい限りです。僕らの前の時間帯に高校生が練習しているので練習はたまに見ています。高等部のチームメートがコーチもしているので有力な選手などの話も聞いたりします」
 
―高校で最も印象に残っている試合は
與座「やっぱり最後の試合です。報徳との試合で1点差で負けてしまって。僕のミスでトライを奪われて負けてしまったんです。副キャプテンに責任は押し付けましたけど(笑)」

―その悔しさを糧に続けてきたのですか
與座「ラグビーを続けたのは流れです」
秋重「僕らの代は18人いたのですが続けている人数が少なくて、そことの兼ね合いもありました。雰囲気的に続けました。ちょっとさみしいんですけどね」


 
―高等部の時の関学のイメージは
與座「楽そうでした」
秋重「雨が降ったら大学生は来ないし、激しい練習もしてなさそうで楽そうだったんです。でも入学と同時に急に厳しくなって…」
與座「年々きつくなってきています」
 
―高校と大学の違いは
秋重「練習時間もそうですけどレベルの高い選手が集まるので、練習の質が全然違いました。スピードが早すぎて目で追えなかったです。高校でサッカーもしていたので走る量は余裕でしたね」
與座「僕も同じでついていけるか心配でした」
 
―大学に入ってうれしかったことは
與座「3年生頃から体重も増え目に見えて体が大きくなったことです」
秋重「最近上のチームで出れていることです。下の学年を育てて行かなければならない時期に出続けられていることはうれしいです」

―逆に悔しかったことは
與座「タックルはうまくなくてほかの選手を見ながらもっと練習を重ねて来ればと思っていました」
秋重「何度もけがをしてしまったことです。3年生の時に肉離れ、鼻の骨折、肩の脱臼と復帰のたびにけがをしてしまったんです。もともとけがが多くて…」

―入学時と変わったところは
與座「細かっただけだったのが、今は体も大きくなりだいぶ変わりました」
秋重「僕は何も変わってないです。体重も全く変わらないんです。考え方を変えてスピードを磨きました」



―春シーズンを終えてどうでしたか
秋重「関大には負けてしまいましたけど、去年に比べたらすごくいいと思います」
與座「アンガス(=マコーミックHC)さんが来てディフェンスの関学というのが定着してきました。関学らしさが出ています」
 
―春シーズンよかったことは
秋重「京大戦でトライをいっぱい取れたことです。会場を沸かすプレーが好きで盛り上げることを心掛けています」

―今取り組んでいることは
與座「教員の採用試験です。一期生でなかなかうまく進まないので部活に集中するためにも早く終わらせたいです」
秋重「バイト。というのは嘘で筋トレです(笑)。体重を落とさないようにしています」
 
―最後にラストイヤーにかける思いをお願いします
與座「Aチームで試合に出てかつ努力をしたい」
秋重「Aチームで出たいという思いもありますが、下のチームも含め関学全部で勝ちたいです」



(左から)
■秋重真人(あきしげ・まこと)/関学高等部/社4/170㌢・70㌔/エウレカセブンを見ること
■與座幹太(よざ・かんた)/関学高等部/教4/185㌢・95㌔/昼寝

4年生特集企画 第2回 春山悠太×吉原太朗

投稿日時:2012/07/20(金) 15:04

第2回のテーマは「12-13の絆」。昨年から不動のCTBコンビとして活躍している二人にインタビューを行った。



―お二人ともCTBというポジションですが、いつからされているんですか
吉原「小学1年の時からラグビーをしているんですけどその頃からずっとですね。高校の時ちょくちょくSOもやったりしたんですけど、基本はCTBです」
春山「僕は中学1年からラグビーを始めたんですが、始めは素人やったからかWTBやったんですけど何カ月かしてCTBになって。僕も(吉原)太朗と一緒でSO、WTBをちょっとやったこともあるんですけど、9割CTBでしたね」
 
―CTBはどういったところ面白いですか
吉原「僕が思うのは体が当てられるところです。ラグビーはどこでも当てられるっちゃ当てられますけど…」
春山「僕は体を当てるのもそうなんですけど、パスでWTBを生かしたり自分で前へ出たりいろんなプレーができるところです。BKの中で一番貢献できるんじゃないかと思っています」
 
―得意なプレーはありますか
吉原「一番はタックルです」
春山「僕はオフロードパスです。相手とのコンタクトの前のパスじゃなくてコンタクトした後に裏に放るパスなんですけど、太朗とやっている時よく決まりますね」
 
―CTBの見せ場はどんなところですか
春山「どこやろ?ちゃうよなー俺ら」
吉原「ちゃうねー」
春山「12と13で全然ちゃいますね。太朗は?」
吉原「僕は13で2センなんですけど、地味な言い方になるかもなんですけど1センがつないだボールをどれだけ前に持って行けるかってところだと思います」
春山「僕は太朗を生かした時ですね。そういうプレーはしたいと思っているので見せ場になればなと。僕も行ける時は行くんですけど繋ぐ方が多いです」
 


―参考にしている選手がいたら教えて下さい
吉原「僕が1年の時に4年生だった田中健太(商卒)さんです。今まで見た人の中で一番前に行く精神を持っている方で、僕自身も常に頭に置いてやっています。今はクボタでラグビーをされているんですけど目標です」
春山「僕はロム―ですね。元オールブラックスのWTBです。髪型が格好良くて…(笑)」
吉原「(笑)」
春山「プレーも世界一やと思います!」
 
―ラグビーを始めたきっかけを教えて下さい
吉原「親の勧めです。親の友人の子どもがラグビーをしていて、『お前んとこもやらんか』って」
春山「僕は仲がいい友達が中学のラグビー部に入ったからです」
 
―お二人とも高校は強豪校と呼ばれるところだと思うのですが、高校時代の競技面での成績は
春山「1、2年の時花園に出ました。1年の時は一回戦敗退。2年の時はリザーブでちょいちょい出してもらってベスト8でした。3年の時は出られませんでした」
吉原「1、2年の時は花園ベスト4でした。3年の時はあんまり強くなくてベスト16に終わりました」
 
―高校時代の思い出を一つ
春山「天理はめちゃめちゃ走るところやったんです。奈良の吉野の方ですごい山道で走り込み合宿をやったり。思い出というか…印象深いですね」
吉原「高校のチームのことじゃないんですけど高校2年の時に国体選手に選ばれて、優勝したんですけど試合には出られなくて。全くうれしくなかったです。それまでで一番悔しかったです」
 
―大学での印象深い試合を教えて下さい
吉原「昨年の初戦の立命大戦ですね。正直、僕単体やったら村本さん(聡一郎=文卒)の方が力も上で全然歯が立たなくて、他の人から見てもそうだったと思うんです。悠太が12番だったのでお互いのことをよく知っていたので、12、13のつながりの面で13番を取れたんだと思います。この試合、結果は負けてしまったんですけど、最初悠太からオフロードパスをもらってトライをすることができて。これで周囲に示すことができたかなって思って印象に残っています」
春山「昨年の明大戦が印象に残っていますね。僕らの代はやんちゃで迷惑をかけ続けてきて、そんな僕らが試合に出ても見捨てずに応援してくれて。この試合で4年生は引退されたんですけど、この代で結果を出せなかったことが悔しかったです」
 
―では大学ラグビーでうれしかったこと、悔しかったことをそれぞれ一つ挙げて下さい
春山「うれしかったことは昨年二人で試合に出続けることができたことです。村本さんっていうレベルが違う人がいる中で、監督、コーチ陣が使ってくれたことがうれしかったです。これまで期待されてきて春とかは試合に出ていたけど、全然シーズンでは結果を残すことができていない二人で。普段から仲のいい二人で、同じ悔しい思いをしてきた二人で出られてよかったです。悔しかったことは1、2年の時に試合に出られなかったことです。今思えば甘かったしできていないこともあって自分に問題があったんやって分かるんですけど、その時はU―20にも選ばれたりして一番自信があった頃だったんで、当時は悔しかったですね」
吉原「悔しかったのは2年の時に初めて出た近大戦で確か12番をスタメンでもらったんですけど、あまりにも緊張しすぎてノックオンしたり抜かれてトライを奪われたことです。生意気かもしれないですけど僕のせいで負けたと思っていて、この試合では悔しさ、恥ずかしさ、情けなさ、全ての感情をもらいました」
 


―入学時と今を比べてみて、変わったなと思うところは
春山「CTBとしてコンタクトができるようになったっていうのと、体の大きさも筋力もついたところです」
吉原「4年生になってラグビーに対する思いが強くなりましたね。社会人ではラグビーをしないので、本当に今年は最後だと思ってやっています」
 
―春シーズンを個人的に振り返っていかがですか
春山「僕は春すごく悩みましたね。ずっと試合には出させてもらっていて、良かったよってことも言われたりしたんですけど、全然満足できていないです。本気でラグビーをしているから自分の目指すところが高いんだと思います」
吉原「4年だからって気負いすぎて、全て自分でプレーをしていい方向に持っていかないとダメだと思ってしまって。それこそ持ったらトライくらいの思いで自分のプレーを見失ってしまいました。春は調子が悪い…って言ったら逃げになるんですけど、うまいこといかなかったですね。最後の方でメンバーも落ちてしまったし。全てを完璧にしたいと思いすぎて純粋に自分がしたいことが分からなくなっていました。でも最終戦の同大戦で悠太からパスをもらってトライができて、こういうことをしたらいいんやって思えて。最後にもう一回見つけることができて良かったです」
春山「あれは久しぶりに良かったプレーやったな。俺らの形で。いい時の感じをほんまに思い出せました」
吉原「立命大戦もあんなんやったしな。お互いができることをやればああいう形にできる、自分の役割をやれば結果に繋がるんやなって思いました」
春山「シンプルでええねんな。ごちゃごちゃ考えるからダメやねん」
吉原「それはありますね…」
 
―アンドリュー・マコーミックHCのラグビーは浸透しつつありますか
春山「昨年はアタック中心にやってきたんでもともとディフェンスをやろうって言ってて。僕らの考えとアンガスさんの考えが一緒で、僕らがやろうとしていたことに協力してくれている感じですね。1、2、3年の頃は抜かれる気しかしなかったですけど、最近は抜かれる気がしないですね。めっちゃ抜かれてラインブレイクされてトライってなっても、なんで抜かれてトライを取られたかっていうのが明確です」
 
―では最後にラストイヤーにかける意気込みをお願いします
春山「とにかく最後なんで後悔せんように自分の100%を出してやりきりたいです。そうじゃないと日本一になれないと思うので!」
吉原「ラグビー人生最後の集大成なんで後悔なくやって、その上に日本一という結果がついてこればいいなとい思います。」
 


(左から)
■春山悠太(はるやま・ゆうた)/天理高/文4/178㌢・84㌔/バーガー作り
■吉原太朗(よしはら・たろう)/桐蔭学園高/人4/176㌢・88㌔/春山けなし
 
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