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「藤原組~Over~」

『スピリッツ』vol.83

投稿日時:2012/11/14(水) 17:41

 逆転勝利でリーグ戦4勝目をつかんだ!12―19とリードを許したまま迎えた後半。後半に入ってもなかなか関学はペースをつかめずにいたが、後半32分に試合が動いた。ナンバー8中村(人2)のトライを皮切りに勢いづいた関学は、4連続トライで京産大を突き放し見事逆転勝利。3位への希望をつないだ。



 関学はPR石川(社4)のトライで先制点を奪った。そのまま勢いに乗るかと思われたが、京産大に一気に3トライを許し、まさかの逆転。12―19で前半を折り返した。
 「もっとシンプルに丁寧に順目から攻めよう」。主将・藤原(商4)は仲間に声をかけた。後半開始早々、関学はPGで得点。そしてWTB金(総2)のトライで22―19と逆転に成功する。だが立て続けに京産大にトライを許し、22―33とまたもビハインド。流れは京産大へと傾きかけたが、残り時間10分、関学の逆転劇が始まった。中村のトライで4点差まで詰め寄る。その直後にはSO水野(人2)からパスを受けたWTB松延(商4)がインゴールへと駆け込みトライ。34―33と関学は再度逆転に成功した。松延に続き、CTB春山(文4)、WTB畑中(商3)が立て続けにトライを挙げ、48―33でノーサイド。「自分たちが逆転した後も慢心がなかったから、あの時間でも立て続けにトライを取れた。終盤のようなプレーを始めからできていれば」と松延は振り返った。関学は見事な逆転劇を演じ、貴重な白星を手にした。
 関学は最終戦で近大に挑む。勝者が関西3位となる。絶対に譲れない戦いだ。藤原は「1週間でしっかり準備をしたい。再度チーム全体でアタックの意識付けをする」と気を引き締めた。

【春山悠太】
 後半36分にCTB松延(商4)のトライで追い付き、逆転に成功した関学。その3分後、押せ押せムードの中、CTB春山(文4)が魅せた。
 「自分の持ち味はトライを取ることじゃない。でもできれば取りたいと思っていた」。敵陣10㍍のラックからパスを受け、相手をはねのけながらインゴールに飛び込んだ。試合を決定づける、今シーズン自身初トライを挙げた。周りを生かすプレーを持ち味とし、今季のWTBの躍進を支えている春山。最終戦も泥くさいプレーでチームを勝利に導く。