大きくする 標準 小さくする

「藤原組~Over~」

『スピリッツ』vol.76

投稿日時:2012/10/09(火) 15:55

 関西王者天理大を崩すことはできなかった。昨リーグ1位の天理大との初戦。関学の5点リードで迎えた後半、前半にも増し試合は白熱した展開になる。お互いに一歩を譲らずシーソーゲームが繰り広げられた。だが勝負を決めたのは天理大だった。後半27分、3点あったリードを返され15―17と逆転負けを喫した。



 終了間際まで勝敗の行方がもつれ込んだ大接戦の末、勝利を手にしたのは天理大だった。3点リードで迎えた後半26分、わずかなディフェンスの隙を突かれ追加点を許してしまう。なんとしても追いつきたい関学は、終了間際に自陣ゴール前からインゴールを目指したが万事休す。天理大がボールを外に蹴り出し無情にも試合終了のホイッスル。15―17で敗れ、初戦を白星で飾ることはできなかった。
 「風上に立った前半、もっと敵陣でプレーしたかった」と主将・藤原(商4)が語った前半はエンジンがかかるのに時間がかかった。開始早々に得点を許し、その後も自陣深くまで攻め込まれるシーンが続く。粘り強く守り続け、流れが変わったのは前半の残り時間が10分を切ったころだった。ナンバー8中村(社2)のトライとゴール成功、ペナルティーゴール(PG)でついに逆転に成功する。
 10―5で迎えた後半、最初のトライを取ったのは天理大だったがすぐさま関学も反撃し主導権を離さなかった。だが後半26分、強固だった関学のディフェンスの隙を突かれて天理大BKのパス展開を許し、15―17とされる。関学はリザーブメンバーを投入し総力戦で挑むも試合をひっくり返すことはできなかった。
 惜敗を喫した関学だったが、「ディフェンスからターンオーバーすることができたし、外国人選手を一発で止めることができたところもあった」と藤原はディフェンスに関する手応えを語った。敗れはしたものの確かな成長を感じさせた関学。さらなる進化を予感させる敗北であった。