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「藤原組~Over~」

『スピリッツ』vol.85

投稿日時:2012/12/11(火) 18:17

 関学ラグビーは全国の舞台でも通用した。全国大学選手権セカンドステージ第1戦、わずかに及ばず慶大に17―29で惨敗。痛い黒星を喫したものの、相手に引けを取らない内容であったことは成長の証であった。



 全てが悪かったわけではない。同点で折り返した前半は、慶大を相手にこれまで磨き上げてきた関学らしいラグビーを展開。粘りのディフェンス、テンポの良いアタックで慶大に立ち向かった。だが歯車が狂ったのは後半。終盤になって主導権を握られ17―29で敗戦。セカンドステージ初戦を白星で飾ることはできなかった。
 試合開始早々先制点を許すも、前半19分にはLO藤原(商4)がゴール右端にトライ。その後も両者一歩も譲らず一進一退の攻防が続き、12―12で前半を折り返した。
 後半9分、CTB畑中(商3)がトライを奪い、ここで関学は初めてリードを奪う。だがその後、敵陣ゴール前で勝負を仕掛けていくも、得点につなげることができず苦戦。気持ちの焦りからミスや反則が増え関学のペースは崩され、後半の最後に連続トライを許して17―29で惜敗を喫した。
 「関東の大学を相手にしても関学のラグビーが通用した」と主将・藤原慎介が話したように、決して悪い試合展開ではなかった。「一つ一つのミスを減らし、プレーの精度を上げていかなければならない。次の法大戦でも関学のラグビースタイルを貫いて勝負する」と藤原は気持ちを切り替えた。この敗北を糧に関学は前へ突き進む。