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「藤原組~Over~」

『スピリッツ』vol.87

投稿日時:2012/12/29(土) 16:50

 全国大学選手権セカンドステージ最終戦、関学は関東大学対抗戦王者の筑波大に0―54で惨敗。グループ戦で白星を挙げることはできず、セカンドステージで敗退となり藤原組の熱き戦いが幕を閉じた。



 「関学のラグビーを最後まで貫き通して戦えた」。と主将・藤原(商4)は関東大学対抗戦王者である筑波大との一戦を振り返った。この試合の結果で全敗でのセカンドステージ敗退が決まり、4年生は引退となった。0―54という結果に終わったが関学が失ったものは何ひとつない。
 試合開始早々から相手に主導権を握られた関学。ディフェンスの隙を抜かれトライを許す展開が重なり0―27で前半を折り返す。
 続く後半でも自陣に攻め込まれる時間が長く続いた。ブレークダウンでのプレッシャーで関学は勢いをつけることができず、焦りからか慶大戦、法大戦と同様に小さなミスが目立った。ボールを動かす関学らしいラグビーを繰り広げた部分もあったが反撃することはできず、無情にもピッチに試合終了の笛が鳴り響いた。
 今年、関学ラグビー部が最も強化してきたのがディフェンスだ。マコーミックヘッドコーチの指導のもと、チーム全体でディフェンスの精度を磨き上げてきた。その成果は今シーズンの試合の随所で発揮された。関東の大学を相手にしてもスコアの開きほど力の差を感じなかったのも事実だ。「ディフェンスは関東の大学を相手にも通用し、自信になった。それだけに慶大戦、法大戦での負けはとても悔しい。これまで積み上げてきたプレーの精度を上げていけばまだまだ関学は強くなれる」。と藤原は次世代へ期待を寄せた。「今年1年間の4年生の頑張りを無駄にせず、来年につなげたい」とPR南(人3)。藤原の思いはすでに次世代に引き継がれている。この経験を自信と誇りに変え、関学ラグビー部は今新たな一歩を踏み出す。