大きくする 標準 小さくする

「小原組~ALL OUT~」

インタビュー『“闘”率する者。』BK編

投稿日時:2009/11/09(月) 14:57

 FW、BKそれぞれに配されたプレーヤーたちを率いる者たちがいる。各パートーリーダーに聞く、胸にある思い。インタビュー『“闘”率する者』、前半はBKリーダー編として田中健太、畑中崇志に話を聞いた。




BKリーダーに就いた経緯を教えて下さい

田中(以下、T)「自分でもやってみたいという気持ちあって。あと後輩に言うこと聞かへん子が多かったので、それをちゃんとさせられるように。自分なら、と」

畑中(以下、H)「去年1軍とかじゃ出てないのが悔しくて試合後の自主練もけっこうやってて。そういうところをみんな見てて、まじめに取り組んでいるところを推してくれて選ばれた感じ」


BKリーダーとして1年をむかえるに当たって、どのような構想を

T「ディフェンスの強いチームにしたくて。オフェンス能力の良い子は多いから、ディフェンスも出来てオフェンスも出来るBKにしたいと」

H「ほとんど一緒やけど春はアタックするゾーンを自陣に下げてみたり、チャレンジしてきた感じで。体をでかくしたぶん、アタック面をチャレンジしていこうと」


体をでかく、と。フィットネス向上の効果は

T「慶應戦(5月10日)で走れず。けど接点では負けてなく。上手さとかの差はあったけど、コンタクトで不安はなかった」

H「体を大きくしてからは、しっかりセットプレーすることも出来て、プレーに幅が出来た」


BK陣で成長したと感じる点があれば

T「春と比べて、しぼれてきた。スピードついてきて、良いアタックが。ディフェンスもヒットの部分が強くなっている」

H「まだまだ未完成やけど、アタックで立ってプレーしてる。BKのなかでも、ゲインラインを越していく意識が」


逆に課題をあげるなら

T「大産大もつなぎのミス多くて。そこをBKはミスしないことを。タックルでも、仕留めるとこで終わってるから、フィニッシュまで」

H「FWが強くなってきてるなかで、ミスが多いのがBK。ディフェンスでも去年の方が良いと言われてるし。コミュニケーションとか積み上げていく課題はまだまだある」


4回生になって、リーダーになって。自分たちのなかで変わったと思う点があれば。プレーでも精神面でも

T「毎年4回生は体はってる。4回生は本当に頑張っていると後輩にも見せなあかん。自分も頑張らなあかんなって」

H「練習でも試合でも。空気作っていくのが4回生。甘さが出ないように。4回生になって、しんどさ、凄さを初めて分かった」


リーダーとして難しかった点は

T「後輩たちのモチベだったり、コーチ陣との食い違いを解消するのが難しかったかな」

H「去年結果出しただけあって、求められるハードル高くて。BKに関しても、やりたいことが伝わらなくて、いろいろと問題出てきたり」


どう解決した?

T「4回生で話し合ったり、先輩に相談したりで。話し合いを良くしたらいいと」

H「BKの子らに、メニューとか案を出してもらったり。少ない人数やけど、話し合いながら解決を」


FWに比べて4回生の数がBKは少ない

T「心細い(笑)。4回生がいれば安心感になるから、やっぱり必要な存在だと」

H「ぼく自身は(試合に)出れてないんスけど、BKに4回生がいる方が、FWも信頼できるから。もっと頑張らないとって」


今年の関学は〝FWラグビー〟という見方がある。BKリーダーとして、BK陣の奮起は

T「BKで展開して、どんどんボール触って両WTBにトライ取らせてやりたい」

H「CTBも強いプレーヤーおって、WTBも展開力ある選手がいる。関学はBKのチーム、そういうのを取り戻したい」


練習ではポジションに関係なくキックの練習をしている

T「そうですね。キックが出来れば、Aチームに上がれる」

H「ディフェンスとゲームマネージメントはキックを使っていくのが中心。どのポジションにも必要だなと」


キックといえばOBの高橋さんがコーチとして指導している。どんなアドバイスをもらって

T「空気がふわふわしてたら、茂太さんから喝をもらったり。年が近いぶん、こうした方がいいよ、とか。(プレー面も)茂太さんは出来たから、影響ある」

H「練習中の空気ゆるんでたら、締めてくれる。試合前に『命はる』のがあの人だから、もっともっと4回生は体はらないとな」


リーグ戦も半分を消化。大産大戦ではBK陣が解禁された。第3戦を振り返って

T「ちょっとはBKも出来るようになったかな。けど、上にはまだ攻撃は通用しないかな」

H「前半は変に振ったりしてミス。後半はしっかり出来て、序々にうまくいくかなって」


試合のとき、お互いプレーする側と見る側でいる。どのような気持ちで試合に

T「4回生が一人しかいないから4回生の気持ちに応えようと。『前に出るディフェンス』をやり遂げよう。代表として頑張ろうと」

H「アップとかは、タックルバック持ちを。リーダーとしてみんなを100パーセントで試合に出す。出たい気持ちあるし葛藤あるけど。

 後輩が若い学年多いからしっかり気持ち作っていけるように。ウォーター係とかでグラウンドにいて、声をかけるように」


では最後に。関学ラグビー部を応援する人たちに一言お願いします

T「まずは関西制覇して。とりあえず負けないように一戦一戦勝ち進むので、よろしくお願いします!」

H「目標は日本一。妥協せずに取り組んでいきたい。応援よろしくお願いします!」



■田中健太(たなか けんた)/商学部4年生/大阪工大高/CTB/175㌢、95㌔/今年度、BKリーダー。心身ともに「まっすぐに」突き進むプレーで牽引する

■畑中崇志(はたなか たかし)/社会学部4年生/兵庫県立御影高/SO/172㌢、80㌔/タックルとキックを持ち味にフィールドで躍動する


◆パートリーダー・インタビュー『“闘”率する者』後半、FWリーダー編、後日公開◆