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「藤原組~Over~」

4年生特集企画 第12回 藤原慎介

投稿日時:2012/09/07(金) 17:10

第12回のテーマは「頂点へ」。日本一を目指すチームの先頭に立って鼓舞する、主将・藤原の思いに迫る。



―春シーズン7勝1敗という結果を振り返ってどうですか
「結果だけ見ればいい結果だと思いますが、全勝したかったという気持ちはあります。加えて帝京大や早大のような関東の強いチームとも試合をして、どこまでできるか感触を確かめておきたかったというのが本音です」
 
―春シーズンを通して試合の内容はどうでしたか
「ディフェンス力というのは例年よりも上がっていると思います。その部分では春シーズンを通してディフェンスを強化してきてよかったと思っています。しかしまだ現時点で納得しているわけではないですし、春にできなかったアタックも夏に強化しなければならないです。FWで言えばセットプレー。どれだけプレッシャーをかけていくか、きれいにボールを出せるかいうところで秋の戦い方も大きく変わってくると思うので、同じく夏の課題です」
 
―春シーズンの試合の中で内容のよかった試合は
「みんなの気持ちが一番前に出ていたのは天理大戦だと思います。全員が体を張ろう、絶対に勝ちたいという気持ちが出ていたので、勝利という結果につながったと思います。ディフェンスの意識が変わって全員が体を張ろうと思えているので、その点ではどの試合もよかったと思います」
 
―関大戦は悔やまれる結果となりましたがどうでしたか
「天理大戦の次の週でしたが、おごることなく練習にも臨めましたし、昨年負けていることもあり絶対に勝とうと声も掛け合っていました。しかし負けてしまったということは関大よりも気持ちが足らなかったからだと思います。言い訳になってしまいますが、あの負けがあったから強くなれたと言えるようにしたいです」 



―FW、BK一体となったラグビーということを目標にされていたと思いますが春シーズンは理想のラグビーに近づけましたか
「ディフェンスという部分についてはできていたとは思うのですが、アタックの部分では練習不足もあり、つなぐ意識は持っていたもののこれからだと思います」
 
―個人的に春シーズンを振り返ってどうでしたか
「今シーズンは安田(尚矢=人4)がけがをしていたのでLOやナンバー8をすることもありました。どのポジションで出ても僕のやることは変わらなくて、一番前で体張ってディフェンスするだけです。出来としてはよくなかったですね。自分のプレーができていませんでした。やはり4年生になると自分のことよりもチームのことをしなければならないので、あまり自分を出せなかったというのがありますね」
 
―これから取り組みたいことはありますか
「昨年までの勢いの良さを出していきたいですね。僕だけではなくて、4年生はみんなそうだと思うので、一度話し合って個性強くやっていきたいかなと思います」
 
―下級生の成長はどう見ていますか
「U―20のメンバーがほとんど試合に出てなくて、空いた穴をみんなが切磋琢磨して埋めようとしていました。みんなが『自分がAチームとして出るんだ』という気持ちでやってくれているので、誰かがけがをして離脱しても遜色なく戦えると思います。今年の秋リーグは試合が6週連続でタイトなスケジュールなので、けが人が出るかもしれませんが選手層は厚いのでそこは関学の強みになってくると思います。ディフェンスもAチームからDチームくらいまで個々のレベルはそれぞれ上がってきて、試合形式の練習でもAチームがCチーム相手にトライを決めきれないということがあるくらいです」
 


―アンガス(=アンドリュー・マコーミック=HC)さんの存在は
「常に見られているという意識がつきましたね。日本代表の主将も務めた人の発言はチームをまとめてくれますし、一本の芯ができたのでアンガスさんの言うことを聞いて僕らがやって、ひとつの方向に向かっていくことができています」
 
―トレーナーやスタッフの働きも大きくなっていると聞いていますがどうですか
「トレーナーやマネージャーの人数も増えてきていて、いつの間にか練習の用意ができています。練習と練習の無駄な時間も省けていますし、選手にとってはとてもいい環境でラグビーができていると思います。また練習後のケアもしてくれていて、そういったところも今年のけが人の少なさにつながっていると思います。」
 
―個人的に成し遂げたいことはありますか
「自分の理想である『誰よりも体を張る主将』になれたら、結果も付いてくると思うので体現したいですね」
 
―最後にラストイヤーにかける意気込みをお願いします
「OBの方にも『今年は期待しているよ』と声を掛けていただいているし、本当に期待されているんだなと感じます。それを返していきたいですし、最終的には優勝して一番になることが僕らのやりたいことなので、自分たちのために勝ちたいと思います」
 
 
■藤原慎介(ふじわら・しんすけ)/六甲アイランド高/商4/181㌢・103㌔/ダーツ
 
(取材日:7月19日)