「緑川組~MOVE~」
『スピリッツ』vol.26(裏面)
投稿日時:2010/11/19(金) 21:59
プレッシャーはねのけた!エースSH芦田一顕(人3)のけがの代役を任されたSH湯浅航平(人1)。並々ならぬ重圧を背負った若き闘士は、見事周囲の期待に応えチームを勝利へ導いた。

<『スピリッツ』vol.26(裏面)>
【猛アピール】
芦田の代役だけでなく、先日の大体大戦以来2度目の公式戦という経験の浅さも重圧となって湯浅にのしかかった。試合前のロッカールームでは落ち着きなくうろうろしていたという。「緊張しやすいから、あんまり(試合のことを)考えなかったです。雑談とかしてました」と湯浅。しかし、いざ試合が始まれば経験不足は言い訳にならない。1年生とはいえ一人の闘士。湯浅は積極的にゲームを動かした。 得意のキックで関学のエリアマネージメント図る。あまりキックをする方じゃない芦田とは対照的に、湯浅の持ち味はその足。「高校のときもレギュラー争いが激しくて、先輩を抜くためにキックを練習して、武器にしました」。タイプの違う二人のSHは、関学にプレースタイルの幅をもたらすだろう。そしてさらにもう一人、SH中西健太(経2)も1年生次からAチームに名を連ねており、三つ巴のレギュラー争いにも注目だ。
【思い切って】
後半4分、モールで押す関学の最後尾から湯浅が飛び出し、一気にインゴールまで駆け抜けトライ。「モールはFWが押してたけど、まだ真ん中あたりやったんで、思い切って」と自身初出場の試合に花を添えた。そして後半17分に中西と交代。約60分間フィールドで存在感を放ち続けた湯浅。「楽しく試合できた」と振り返った。
【来週は誰が】
「芦田さんのけがどれぐらいで治るのか分からないんですけど、次も出れるかどうか…。試合には出たいけど、チームのためになるのが一番なんで」。芦田のけががなければ、つかめなかったかもしれない今回のチャンス。数少ない機会を湯浅はものにし、レギュラーへ猛アピールを見せた。来週の同大戦、9番を着るのは一体誰だ。
◆INTERVIEW―大崎監督
試合を重ねるごとに若い選手たちに自信がついてきた。今日の試合では相手にしっかりと圧力をかけ、全員でディフェンスをし、少ないチャンスをものにできた。そうしたことが勝利に繋がった。去年のように一人でいける選手がいない今年のチーム。一人で無理なら二人、三人でいく。派手なプレーはできないけど、一生懸命80分間プレーをし、勝利を目指す。次戦の相手はBK3が持ち味の同大。FWがいかに圧力をかけられるか、BKが春に負けているFWをどれだけラインで止められるかが鍵となる。これができれば関学が目指すラグビーの形になるはずだ。ディフェンスから頑張っていきたい。