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「小原組~ALL OUT~」

『朱紺スポーツ』vol.9

投稿日時:2009/06/18(木) 04:53

【FW陣 明暗分かれる内容に】

 強固なFW陣を売りにする京産大との試合は予想どおりのFW合戦に。攻撃力を爆発させた朱紺の闘士たちが、HO緑川(商3)やナンバー8西川(文4)らのトライで勝利を得た。だが、スクラムで負けるなど、手痛い場面も。まだまだ成長しなければならない!

 

[ひさびさの関西]

 敵ゴール直前でのマイボールスクラムをしっかりとものにする。そうして外に放たれたボールがWTB片岡(総4)のもとへ。先制点はいつもの得点シーンと何ら変わりは無かった。しかし、すぐさま同点にされるなど前半は互角。決しておごりがあったわけではない。が、関西のチーム相手に謙虚になれない部分があったか。ロースコアにどこか重苦しい雰囲気が流れた。


[破壊力抜群!!]

 京産大に真正面からぶつかる。前半から一転して後半は、チーム自身が締まったものになった。そのなかでFW陣が攻撃力を爆発させる。敵ゴールラインまでFWで押し上げると、西川が相手DFをもろともせずトライ。緑川もモールからインゴールへボールを叩き込み、攻撃のリズムに加わる。「自分たちの形が出来たかな」と得点シーンに手ごたえを感じていた。ブレイクダウンも制し、攻撃面では安定。「今週から意識してきたところ」と小原もオフェンスの出来にうなずく。


[ほころび露呈]

  こうして関学が攻撃力を見せつけ快勝。それが本来描いたシナリオだった。しかし後半も終盤にさしかかったところで、京産大の抵抗が始まる。相手の強固なスクラムを押し返せずトライを許してしまう。終了間際にも点を取られ、攻撃面とは対象に防御面でのほころびがはっきりと露呈。「相手の自信のあるところをつぶせてなかった」と萩井コーチは試合後に辛く口にした。


 ブレイクダウンやアタックで破壊力ののびしろを感じさせたFW陣。「安定してきている」と緑川は話す。だがスクラムの物足りなさは、いわずもがな。今後戦うであろう相手に、ある程度の自信を与えてしまったことも良い話ではない。秋には、攻守ともに強靭なFW陣を作りあげてみせる。


【緑川 アグレッシブに前線で躍動】

 ごり押しで突き進むFW陣。そこから抜け出し突破をはかる。緑川がFW陣のなかでも、トライへの嗅覚を発揮させている。この日は「ブレイクダウンやセットプレーがうまく出来た」と攻撃面には納得の表情。しかしスクラムで押し負けたディフェンス面では「やりたいスクラムをやらせてもらえなかった」と反省の弁を述べた。

 昨年は献身的なプレーでチームを勝利に導いたが、今年は意識も高まり「自分からいこう」。アグレッシブ全開で大暴れしてみせる。


【『朱紺スポーツ』vol.9】