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「緑川組~MOVE~」

『スピリッツ』vol.23(裏面)

投稿日時:2010/10/29(金) 14:21

 第3戦のスタメン表は、開幕オーダーからの変化が見られた。4人の初先発メンバーの名前。彼らの初陣は苦いものに終わったが、戦力の充実は嬉しい事実だ。朱紺の闘士の逆襲は、彼らの手によって巻き起こるか。


<『スピリッツ』vol.23(裏面)>

【初スタメン】
 開幕から連勝を飾った緑川組が第3戦目で投じた一石。スタメンのオーダーを4人、変更させたのだ。これによりメンバーの出場機会を増やすことで、チーム全体の成長を図った。

 なかでも両LOを入れ替え。この日の4、5番には上級生が名を連ねた。4番に入った竹内仁一(経4)は「裏をかくプレー」を得意としている。その〝クセ者ぶり〟はこの日発揮されなかったが、スクラムでは猛烈アピール。「春からこだわってきたスクラム。プレッシャー与えられたかな」と試合を振り返った。

 竹内の横についたのは山本有輝(文4)。小原組から残留したベテランプレーヤーは意外にも初の先発入り。必殺技である気合タックルは「抜かれなかったのは良かった」と合格点、味方を触発させる『インパクトプレー』も幾度か見せた。「『らしさ』出したいやん」と5年目のシーズンを〝らしさ〟全開で突き進んでいく。

 成長著しいFW陣ではフロントローでPR張泰堉(経3)が公式戦初先発を果たした。「寝れなかったス」と試合前日は猛緊張。ゲームでは絶対にこだわりを持つスクラムでパワーを発揮した。「スクラムトライ、相手ペナルティで認定トライ取れたときは嬉しかった」と笑みを見せた。

 BK陣で唯一変更があったのはCTB。層厚きポジションで吉原太朗(人2)がスタメンに抜擢された。が、緊張からか試合ではミスを連発。ゲーム中に切り替えることも出来ず、「何一つ良いプレーが出来なかった」と表情に影を落とした。
 
【次に向けて】
 結果的にリーグ戦初黒星を喫し、初スタメン組とっては少なからずのホロ苦デビューとなった。それだけに、みなが悔しさをにじませ、同時に次に顔を向けている。竹内が「来週、もう一回着れるように」と気合を口にすれば、張は「これが最後じゃないんで。次、勝とうと思いました」と頼もしい台詞。まだ残り半分以上あるシーズンで、緑川組の選手層の厚さを物語る彼らの活躍が重みを増していく。


◆INTERVIEW―大崎監督 
 ウチのしたいことが本気で研究されていた。ウチはそれが来ることは分かっていたが、受け返せなかった。近大のやりたいラグビーのペースだった。ここ2試合勝てたことで、スタッフの方が自信をつけていた。それが学生にも伝染したのかもしれない。もっとチャレンジャー精神でいけてたら…。
 すごく反省している。想定外。しかし、単純に力がなかったのも事実。もう一回いちからやり直したい。