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「緑川組~MOVE~」

『スピリッツ』vol.14

投稿日時:2010/08/18(水) 23:30

 例年以上にホットな夏が予想される関学ラグビー部。菅平では関東勢との好カードが見られるなど、見所は満載。その影には、マッチメイクに奔走した主務・橋本憲典(商4)の姿があった。




【例年以上の夏に】

 今年の菅平合宿は、熱い。気温もさることながら組まれるカードが熱いのだ。


 「かなり満足してる」。そう声をあらげるのは主務の橋本だ。今月19日から始まる菅平合宿のスケジュール調整はこの男にゆだねられていた。「春からアプローチして。主務になってから、関東の強いところと出来るように、と」。〝強いところ〟そうして組まれた今年の対戦相手はまさにその言葉どおりだ。


 24日には昨年度大学王者の帝京大と、25日には大学ラグビー界のトップ・早大と、そして27日には大学選手権で帝京大と日本一を争った東海大と対戦するのだ。いずれも学生トップクラスの面々。「関東の大学は菅平で試合をしても3つか4つ。そのなかで関西唯一の相手が関学で。感謝してる」と橋本は話す。


 Aチームのみならず、下位クラスのチームも好カードが目白押し。成蹊大(20日)や福岡大(27日)などそれぞれのリーグのトップとの試合も組まれており「下のチームは面白いかなと思います」と主務は目を輝かせる。


 また21日の流経大は日本協会のはからいで交流試合に。3年前の関関戦以来となる、菅平での朱紺ジャージが見られることとなる。


 連日続くハードなスケジュールのなかで「勝てたら一番なんスけどね。いい成績残せても残せなくても、色んな経験をして吸収して。新しい関学の色を出せたらな、と思います」。夏の舞台をお膳立てした主務は、部員たちにそのすべてを託す。口どりは熱っぽい。


 「もうやるしかない。このメンバーで出来るのもあと少ししか。絶対無駄にしたくない!」。熱い夏に、今年はなる。


(記事/写真=朱紺番 坂口功将)


【留学生ラガー対策?】

 

 試合スケジュールを手に話をしていた橋本。対戦校の解説のとき、ある面白いことを口にした。


 「全部、外国人いるんスよ」。今回菅平で対戦するうちの日大、東海大、帝京大、流経大。それら4校は留学生ラガーがチームにいるのだ。


 「関西では機会がないので。外国人慣れ、じゃないスけど(笑)」。関西リーグでも天理大を筆頭に留学生が軸となっているチームは増えてきた。むろん全国の舞台でも対峙する機会はある。それらの対策に打ってつけというわけだ。


 巨大な相手にも動じず、戦え!朱紺の闘士たち。