「小原組~ALL OUT~」
『朱紺スポーツ』vol.14
投稿日時:2009/09/28(月) 04:21
【開幕戦勝利!栄光へ突っ走れ!】
これ以上ない、最高のスタートダッシュだ!前評判は高く、しかし実力は未知数であった摂南大との開幕戦は、激しいシーソーゲームに。幾度とリードを奪われながらも、最後まであきらめなかった朱紺の闘士たちの活躍で勝利を収めた。関西2連覇、日本一へむけ小原組がいま走り出した!
【強さ見せつけた】
「ひたむきにやるしかない」。それだけだった。摂南大が強敵なのは重々承知していた。HO緑川(商3)が挙げた先制点も、すぐさま返される。関学ディフェンスも、中心となる外国人選手2人の手によって幾度となく破壊された。だが、相手が強かったからこそ、朱紺の闘士たちは真の姿、チャレンジャーとなれた。
前半をリードを許し折り返しても、「想定内」と話しプラン通りに進めた。我慢のラグビーで1トライ差のまま耐えしのいだ。そして「秘密兵器は残してあるから。リザーブ入ってきてから、アタックしよう」。後半16分に一気4人を入れ替えると、そこから流れは一変した。緑川の同点トライの後は、31分にLO松川(経4)が「全力」アタックでゴールラインを割り、勝ち越しに成功。勢いそのままに終了間際にはナンバー8西川(文4)がこの日3本目のトライでとどめを指した。「最後まであきらめずにやれた」。小原の言葉どおり、激しいシーソーゲームを制した喜びはひとしおだった。
関西リーグの開幕戦はここ数年、『前年度王者が敗れる』など波乱づくめの展開が続いていた。だが襲い掛かるプレッシャーをはねのけ、負の連鎖を断ち切った。それは、同時に関西2連覇への大きな一歩を踏み出したことを表す。
最強のチャレンジャーは今年も健在だった。「チームとしての完成度は低い方なので、どんどん高めていきたい」。この先続く戦いで、小原組はさらに成長を見せてくれる。そう期待するに十分な開幕白星。さぁ、栄光まで突っ走れ!
【松川 勝ち越しトライ】
後半18分、前進するFWのなかで松川はボールを持つと突破を図った。強靭な肉体は相手ディフェンダーをもろともせず。ゴールラインを割り、追加点を奪った。
沸きあがる歓声。スタンドからは〝いつもの〟音頭が流れた。それにも気付かないほどに試合にのめりこんでいた。貴重な得点にも「意識なく…FWのみんながあそこまでやってくれたんで」。ただ全力プレーの一心で、チームに勝利を呼び込んだ。
「ひたすら思いっきり」が松川の真骨頂。チームきってのムードメーカーのこの男が、小原組を上昇気流に乗せていく。
【『朱紺スポーツ』vol.14】
(写真:関西学院大学体育会学生本部編集部『関学スポーツ』)