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「新里組~Challenge~」

マネージャーインタビュー「影の功労賞」大切な仲間

投稿日時:2011/12/17(土) 16:10

 選手権を目前に控える関学ラグビー部。彼らの挑戦をすぐそばで支えているマネージャーがいる。選手たちが最高のパフォーマンスができるように、と努力を惜しまない。選手たち、そしてチームへの熱い思いに迫った。



―ラグビー部に入部されたきっかけは
 入学時からマネージャーはしたいと思っていました。グラウンドに降りて、選手の近くで自分も動いて仕事がしたくて。あとは、高校時代、友達がラグビー部のマネージャーをしていて、選手との信頼関係がすごくうらやましいと思ったこともありました。入学してラグビー部の見学に行ってみると雰囲気がすごく良くて、関学ラグビー部にしかない信頼関係を築きたいと思って入部を決めました。
 
―マネージャーの仕事内容は
 練習試合や合宿、試合など、選手がラグビーできる環境を整えることです。マネージャーがちゃんとしていたら選手に支障は出ないし、マネージャーがちゃんとしないとチームは回らなくなる。当たり前に練習できる環境を作りたいですね。
 
―マネージャーとして心がけていることは
 スピードは意識しています。仕事が遅くなるだけでチームが動かなくなることもあると思うし、マネージャーは先に先に考えて動かないといけないと思います。あとは役割に責任を持ってやることですね。4年生として動いているから、後輩のミスは自分のミス。後輩たちを指導しているのは自分だから、先に見てやらないとって思っています。今は下を成長させるために、先のチームのことまで考えて仕事ふったりしています。
 
―マネージャーになって得たことは
 私は支えるよりプレーヤー向きだと思ってて、高校時代もチアやってたし、考えやすい面もありました。マネージャーでもいろいろな方法ややり方があって、一番いいと思ったことも正解とは限らないし。プレーヤーのときは「ひとりひとりが頑張れば」って思って頼ったりしたことはあったけど、今思えば1人ができてもいいわけじゃないなって感じます。チアってチームスポーツだけどライバルで、思いやりとか支え合いの気持ちは必要だし、それはマネージャーにもすっごい大事なことだと思ってて。やった分だけ成果は出ると思うけど、ちゃんとできてるか不安なときもあるけど、ちゃんとしてたら下には伝わると思います。マネージャーになって、人のこと、周りのこと考えるようにはなってきたけど、まだまだチャレンジしていく気持ちはあります。


 
―やりがいを感じるときは
 試合で勝ったときはもちろん嬉しい。でも、マネージャーの後輩の成長を感じられたときもすごく嬉しいです。後輩が頑張っているのはすごく嬉しいし、自分が言ったこととか関わったことで良くなったな、って感じるときはやりがいを感じますね。
 あとは朝練や雨の練習はとても大変だけど、そんな中でも一生懸命頑張っている選手の姿を見ていると、やってて良かったなって思います。自分が落ち込んでいる時にも声をかけてくれたり、支えてくれる仲間ができました。でもそれが周りがわかるように出ているのは、私もまだまだだなって思う。私はプレーヤーじゃないからずっと一緒にいるわけじゃないけど、良い人間関係が築けています。仲間に熱いラグビー部じゃないと無理だったかなって。自分の悪いところも見えて不安になることもあるけど、ラグビー部に入らないとそのような経験もできなかったと思うと、入部して良かったです。
 
―モチベーションの維持が難しかったことは
 ・・・そんなにないです。同期に熱い子が多くて、自分が上を目指してても、みんな見てたらまだまだって思うし。周りに影響力がある子が多いから、悩んだりへこんだりしても時間が経ったら前向きになれますね。主務の松村くん(法4)も気持ち入れてやっているのがわかるし、一番近くにそういう存在がいて嬉しいです。相方が松村くんで本当に良かったって思います。私も「これやったらチーム良くなる」って思ったらやる気になるし。一つずつ全部やっていこうって思いますね。
 
―関学ラグビー部のマネージャーならではの部分は
 学生主体な分、大変なところもあるし、私たちが入った代から強くなりだして。私は「一生懸命になりたい」って思って体育会に入ったし、しんどくないとやっている意味はないと思う。学生主体っていう部分で、マネージャーも他大学よりやることも多いし大変だと思うけど、その分成長できるし、だからこそやっている意味があるって思います。雰囲気もいいし、このチームでよかったなって思います。関学ラグビー部に自分がいれて良かったと思います。
 
―理想のマネージャー像は
 私がいたら元気になってもらえる存在ですかね。軽くモチベーションあげられるような存在。トレーナーは直接支えられるけど、マネージャーは元気を与えるのが存在している意味かなって。チームの中で、人に元気を与えられる存在になりたいです。
 仕事の面では、信頼されるマネージャーになりたいですね。私はマネージャーは仕事ができないと意味がないと思うし、選手からもマネージャーからも信頼されないとって思っています。不安与えてたらダメだと思うし、信頼が一番必要だと思います。
 
―試合中はどんな気持ちで見ていますか
 自主練習とかも含め、いっぱい練習してきているの知っているから、「トライしてほしい」じゃなくって「トライする」って思って見てるかな。「○○して欲しい」じゃなくて「○○できる」って思ってますね。4年目の今年、同期頑張っているの知ってるし、がんばってやってきたからわくわくしながら見ています。勝てる勝てるって思って。みんなの頑張りを見てるから、試合中に迷いとか不安はないですね。
 
 


―リーグ戦を振り返って
 勝ちたかったけど結果は変えられないし、まだ目標達成の可能性はある。次を見てやるしかないですよね。結果はこうやけど、強い相手にこそ良い試合してるし、選手権ではいけるかなって思います。選手権で勝てればいいんで。
 
―荒木さんが求めて入部した信頼関係は築けていますか
 みんな大切な仲間で、本当に大好きです!それはしんどいことも一緒に乗り越えているからだと思います。みんな優しくて、熱くて、思いやりがあって・・・。どのスポーツよりもラグビーを選らんで絶対良かったって思うし、ラグビー部がいい。ラグビー部だから築けた信頼関係だと思います。
 
―最後の大会の選手権を目前にひかえていますが
 実感はないですね。・・・終わりたくないです。ここまできたら日本一にならないともったいない。みんなそのためにやってきたから、ただ勝ちたい。それだけですね。
 
―最後に選手たちにメッセージを
 今までやってきたことを信じてやったら勝てる。私は勝てると思って見ています。試合に出るのは15人やけど、チーム全員で戦うって気持ちでプレーしてくれたら、と思います。
 
■荒木美妃(あらき・みき)/MG/人4/九州学院/173㌢