「緑川組~MOVE~」
『スピリッツ』vol.19
投稿日時:2010/09/26(日) 21:56
後輩たちよ、前に出ろ!NTTドコモ戦でスタメンとして登場したLO松川太郎(経卒)。想像以上の後輩たちの成長に感心すると同時に、正直な感想を口にした。V2闘士からの金言。それは、とにかく「前に出る」ことだった。

メンバー表に記載された『6番・松川太郎』の文字。昨年まで朱紺のジャージを着て躍動していた男が、敵として姿を現した。
昨年、関学ラグビー部を2連覇に導いたようなパワーあふれるプレーは残念ながら見られなかった。しかし、その体格から生まれる迫力に変わりはなく。現役生からは「やっぱりスゴイ」の声が。試合後の松川は自身に満足いかない様子で「全然走れなかった」と渋々した表情を見せながらも、緑川組の肌で感じた印象を語った。
「けっこうみんな、前にがんがん出てきて。前に出てくるディフェンスがあって、それが良かった」。防御からゲームを作っていくチームの意識は目に見えて表れた。同時に先輩を感心させたのはFW陣の成長だった。「春のことばかり聞いてて。スクラムとか良かった」。想像以上の成長を地肌で感じた。
【先輩の金言】
一方で「ところどころディフェンスに穴があったりするのが。ラインとしてまっすぐに出るディフェンスが出来たらいいんじゃないかと」。大量失点の要因を率直に語った。
「とにかく前に出て、タックル決めれば。アタックは強いから、いけるんじゃないでしょうか」。性格からか、記者に謙虚に書いてと話したが、V2闘士からのアドバイスは的確。昨年、攻守で前に出た男の台詞は厚みがある。緑川組よ、前進あるのみだ!
後半、楕円球を介しての同窓会が行なわれた。後半から山本(文4)と田中(商4)が投入され、小原組の面々が集結。田中が松川の足元を掴むと、それに続くように山本がタックルし、『怪物』松川を2人がかりで捉える場面が見られた。その瞬間はお互い誰かわからず、山本はブレイク後に「あ、太郎や!」と気づいた。試合後に松川も「そんなんあった?」とキョトンとした表情を見せるなど、ピッチ上では敵同士として対峙していた様子だった。
(記事/写真=朱紺番 坂口功将)